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大統領府に選挙介入疑惑 新たな火種、元職員自殺も 韓国

12/4(水) 7:06配信

時事通信

 【ソウル時事】韓国大統領府が2018年6月の蔚山市長選で与党候補に有利になるよう、野党現職市長の側近の捜査を警察に指示した疑いが浮上し、文在寅政権にとって新たな火種となっている。

【図解】韓国大統領 文在寅氏はこんな人

 介入を主導したとされる大統領府民情首席室の当時のトップは今年10月に身内の不正で法相を辞任した文氏の側近、チョ・グク氏。検察は疑惑の捜査を本格化させている。

 蔚山市長選には文大統領の友人で人権派弁護士の宋哲鎬氏が当時の現職市長、金起※(※火ヘンに玄)氏の対抗馬として出馬した。選挙戦は当初、金氏がリードしていたが、側近が警察の強制捜査を受けた後、宋氏に逆転され、落選した。

 韓国メディアによると、市長選前に民情首席室が金氏の側近らに関する情報を蔚山警察庁に伝え、捜査を実質的に指示した疑惑が出ている。警察は選挙直前に側近らを送検したが、選挙後に「嫌疑なし」で捜査は終結。韓国紙・朝鮮日報は「完全な政治工作だ」との見方を示した。

 今月1日には、検察から民情首席室に派遣され工作に直接関わったとされる元職員がソウル市内で死亡しているのが発見された。検察が疑惑に絡み事情を聴く直前で、遺書が残されていたという。

 疑惑について、大統領府報道官は情報を蔚山警察に伝えたのは「正常な手続き」と主張し、捜査を指示したことは否定している。

 民情首席室は世論の動向を把握するのが主業務だが、情報機関や警察、検察などの人事も管理しており、「すべての情報が集まる」(中央日報)といわれる。盧武鉉政権時代には文大統領もトップの首席秘書官を務めたことがあり、文政権では側近のチョ氏を首席秘書官に任命。チョ氏はその後法相に就任したが、家族をめぐる不正などで辞任した。 

最終更新:12/4(水) 14:05
時事通信

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