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テニス界の皇帝”ロジャー・フェデラー”が投資家に。アスリートとブランドの新たな関係

12/4(水) 7:02配信

VICTORY

先日、グランドスラムで歴代最多優勝数を誇るロジャー・フェデラー選手がスイス発のスポーツブランド「On」のシニアチームメンバーとして加入することが発表された。筆者はフェデラーのバックハンドに憧れテニスを始めるほど彼を敬愛しているが、今回の発表にはいささか驚かされた。しかし先日、「On」に参画後初めて公の場に現れた彼の口から発された言葉に非常に納得し、またこの考え方は日本のアスリートや社会にも大きな影響を与えるのではないかと感じた。

単なる広告塔ではなくチームメンバーとして、社員として参画する意義

ニューヨークはセントラルパークにほど近い1hotelで開催されたプレス発表会でフェデラーは、「単なる投資ではなく、自分と同じスイスをルーツに持つ、成長著しいスニーカー会社のメンバーとして関わっていく。(1)アスリートとしての知見を活かした技術開発、(2) 多くのファンを魅了してきた経験に基づいた On のファンコミュニティの拡大、(3) 社内のチームビルディングの強化や社内文化醸成をリードしていくリーダーとしての立場、これらの役割を担っていく予定だ。自分がOnのメンバーになることで、どういう化学反応を起こすことができるのか、想像するとワクワクが止まらないね。」と語っている。

(1)に関して、特に日本では現役のアスリートが競技以外に手を出すことに対して嫌悪感を示す人が非常に多いと個人的に感じている。アスリートたる者、競技に集中して結果を残せば良いといったマインドであろうか。しかし、現役アスリートも四六時中練習をしているわけでない。むしろ練習や試合以外の時間を充実させることに悩んでいるアスリートは少なくない。また、現役時代でしか伝えることが出来ない感覚をブランドに落とし込むことは、本人にとっても、またブランドにとっても有意義である。

他にどのような選手が現役中にビジネスマンとしての活動を行っているか探ってみたところ、セリーナ・ウィリアムズ選手が4月に自身のInstagramでベンチャーキャピタルを立ち上げていることを発表している。彼女は投資先企業も一部発表しており、全社合わせた時価総額は120億ドルに上る。

また忘れてはならないのが日本にもそのような男がいたことだ。そう、中田英寿だ。彼はまだ現役時代、パルマで10番を背負っていた2003年に、東ハトの再生プロジェクトの中でCBO(Chief Branding Officer)に就任した。中田は大のお菓子好きということもあり、東ハトのブランディングの司令塔としてタクトをふるった。全てが中田の功績ではないにしても、その後の東ハトの再生は周知の通りである。時代が早すぎたのか当時は彼に対して心無い言葉を投げかける人間も少なくなかったが、改めて彼の功績はスポーツだけにとどまらないことがわかる。

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最終更新:12/4(水) 7:02
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