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上原浩治が熱弁! 緻密な制球力を築くのはキャッチボールから始まる

2019/12/4(水) 8:01配信

高校野球ドットコム

 日本、そしてメジャーと渡り歩き、748試合に登板して134勝93敗104ホールド128セーブのトリプル100の記録を残した上原浩治。

【写真】子どもたちにピッチングの指導をする上原浩治

 2019年にユニフォームを脱いだ上原氏といえばフォークボールが代名詞だったが、このボールに対してのこだわりを前回紹介した。今回はそのフォークをはじめ、ボールをいかにしてコントロールしていたのか。過去に掲載したインタビューから紐解いていきたい。

打撃投手でコントロールを磨いた高校時代

 上原投手はコントロールに優れた投手としても知られる。そんな上原投手のコントロールはいつ培われたのか?筆者は以前、東海大仰星高時代に上原投手を指導した西豊 茂監督から「上原は連日打撃投手として200球、300球投げることで、ここに投げればいい当たりをされ、ここに投げれば凡打になるという感覚をつかんだのでは」という話を聞いたことがある。それを上原投手に伝えると、こう返してくれた。

 「確かに打撃投手をすることで、コントロールが良くなったところはあると思います。なにしろ5球投げたら、全てストライクを投げなければなりませんからね。

 当時はど真ん中しか投げてませんでしたが、“ここでボールを離せばど真ん中にいく”ということを意識しながら投げてました。ど真ん中に投げるコツがわかれば、コースの投げ分けもできるようになります。狙いをど真ん中から少しずらせばいいわけですからね。
 打撃投手は打者に打ってもらうのが仕事ですが、投手にとってもあながち軽視できない、レベルアップの場だと思います。僕はプロに入ってからも、積極的に打撃投手をしてました」

制球力を高めたいならキャッチボールを大切に

 制球力を高めるために、もう1つ上原投手が勧めるものがある。それはキャッチボールだ。上原投手は「日本ではノックを処理して暴投を投げるとうるさく言われる反面、その前の段階、これはキャッチボールですが、野球教室などで少年野球を見ても、指導を徹底しているチームは少ないように感じます。ですが、実はキャッチボールこそが重要で、キャッチボールで狙ったところに投げられない選手は、投手はもちろん、内野手も外野手もできないと思いますね」と言葉に力を込める。

「反対に、長い距離でもコントロールした送球ができる野手なら、投手になっても狙ったところに投げられると思います。たとえば(肩の強さと送球の確かさで定評がある)巨人の由伸(高橋 由伸)にしても、マウンドからもしっかりコントロールされた145キロの真直ぐが投げられましたから」

 とはいえ「キャッチボールであっても、ピンポイントに投げるのは難しいと思います」

 そこで目標を“このあたり”にする。「“このあたり”なら、プレッシャーもかからない」からだ。上原投手はフォークボールを修得する際も「はじめから狙った所に投げようとはせず、まず“ホームベース付近”に投げることから始めた」という。

 そして5mの距離で、きっちり“このあたり”に投げられるようになったら、10m、15m、20mと少しずつ伸ばしていき「50m、60mでも投げられるようになったら、第一関門はクリアです」

 試合ではど真ん中は危険なコースだが、投手がレベルアップするためには、練習すべきコースともいえる。そしてプロ野球選手はキャッチボールを大事にするが、その理論がとても具体的だ。何故、キャッチボールをしなければならないのか、明確になったはずだ。

最終更新:2019/12/4(水) 8:01
高校野球ドットコム

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