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「水曜どうでしょう」に癒やされる 「普通の人」を励ます力 番組掲示板が果たした「大事な役割」

2019/12/6(金) 7:00配信

withnews

「水曜どうでしょう」(水どう)は1996年に始まり、今も絶大な人気を誇る北海道テレビ(HTB)のローカル番組です。今年10月にはのべ3万人を集めたイベント「水曜どうでしょう祭」で新作が発表されました。東京都市大学の広田すみれ教授は、「水どう」について、ホームページの番組掲示板を通じたファンとの交流、番組のカメラワークなどから探り、このほど『5人目の旅人たち「水曜どうでしょう」と藩士コミュニティの研究』(慶應義塾大学出版会)にまとめました。広田教授の考察をもとに、「水どう」の魅力について考えます。

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番組掲示板が果たした「共感の共有」

著者自身もファンであることの告白からはじまる『5人目の旅人たち「水曜どうでしょう」と藩士コミュニティの研究』。

「水どう」の特徴として広田教授があげるのが、番組とファンの結びつきです。その際、重要な役割を果たしたのが番組掲示板です。

「水どう」は2000年に番組掲示板を開設し、ファンのお悩み相談に応じるなど、積極的なコミュニケーションをはかってきました。

広田教授は、番組掲示板の活動が、テレビが生み出す「共感の共有」の衝動を肩代わりして受けとめたとみています。

<テレビは同時性、つまり人々が一緒に同じ時間や場合によって同じ場所でテレビを視聴し、結果としてその後学校や職場で番組について語り合い、番組に対する共感を共有したことが非常に重要であったと考えています。そしてその共感の喪失が、影響力が依然あるのにテレビに対する世間の評価を著しく下げた一因だとも。しかしこの番組の場合、番組掲示板を通して積極的にコミュニケーションすることで、視聴者同士の共感の共有をかなり維持できたのでは、と考えています。――『5人目の旅人たち「水曜どうでしょう」と藩士コミュニティの研究』から>

世代によっては、家で見た番組の内容について、次の日、友だちや同僚と盛り上がるのが日常だったという人がいるかと思います。

しかし、近年、テレビ業界全体で見ると、録画視聴が広まる中で「共感の共有」が失われつつあります。

そんな中、「水どう」は、番組掲示板が「共感の共有」を担ったのです。

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最終更新:2019/12/6(金) 7:00
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