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都立校ながら2年連続夏準優勝!都立小山台を強くさせた練習試合の戦い方

2019/12/5(木) 8:00配信

高校野球ドットコム

  200以上の学校が加盟している東京都高野連。昨夏、そして今夏は都立小山台が準優勝を果たし、都立高の躍進は目覚ましい。その躍進の裏には都立高の指導者の絶え間ない努力があることを忘れてはならない。

【写真】試合になると、都立小山台を応援しようと多くの観客がスタンドに駆け付けて、鮮やかな黄色と緑に染まる

 今回は2月下旬、若手の指導者向けに行われた指導者講習会に講師として参加した都立小山台の福嶋正信監督の指導内容を具体的に迫り、都立高の指導者の底力や創意工夫ぶりの中から、練習試合への取り組み方について紹介していきたい。

 高校野球で大事なのは練習試合、公式戦の戦い方が重要になるが、福嶋監督は戦い方についてこう考えている。
 「まず相撲に例えること。自分が格上なのか、格下なのかが分かり、戦い方が見えてきます。ほとんどが格上の相手ばかりですが、中には格下との対戦もあります。取りこぼしをしないように、堅実に走者を進める野球を行います。大事なのはリセットすること。失敗したとき、どうメンタルを切り替えさせるのか。そのため私は公式戦で叱ることはほとんどないです。

 そして1球集中にすること。リードしている時、勝っていることが頭にあると、ミスが多く起こります。そういうときは勝っていることを忘れ、1つのアウトを全力で取る。それを大事にします。また逆転を生むには、普段の生活からだよと伝えています。勉強でも、練習でもなんでもいいので、最後でやり切ること。普段からそれが後半勝負に出るよと暗示をかけることが大切だと思いますし、その話し合い、さらに自分の考えを深めるために個人日誌が大事になってきます」

 そして練習試合では色々なパターンを想定して取り組ませる重要性を語った。その中で福嶋監督は公式戦バージョン、課題バージョン、ノーサインバージョン、プレッシャーを与えるバージョンと4つのバージョンを相手・時期に合わせて練習試合に取り組んでいる。

 このような綿密なシミュレーションに基づいて練習試合を重ね、そして普段の練習ではメカニズムを追求して練習の取り組むことで高い技術を築き上げ、この春も都大会で早稲田実業など強豪校を多く破り、ベスト4進出。そして夏の大会で2年連続で準優勝を果たしたのだ。

 そして福嶋監督は最後、指導者に求められるものについてこう答えた。
 「真の情熱であることです。環境がないことを言い訳するのではなく、指導者が創るものだと思います」

 今あるものでどんな取り組みが最適なのか、最善なのか。それを追求し続ければ安定した強さはどの環境でも生まれる。それを示した福嶋監督の指導や都立小山台の選手たちの取り組みは全国の学校が参考にできるはずだ。

河嶋 宗一

最終更新:2019/12/5(木) 8:00
高校野球ドットコム

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