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バーニーズは破綻したが……アメリカのデパートが実は生き残れる理由

2019/12/6(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ニューヨークのデパート業界に、過去になかった大きな変化が起きている。

おしゃれなニューヨーカーにとっては、デパートはワンストップで買い物できる場所だった。量販店にはない雰囲気で、高級品のセールスを見つけるためにもデパートに向かう。

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しかし、以下の3つの状況は、それが変化していることを示す。

経営破綻した老舗高級百貨店バーニーズ・ニューヨークが、大手ブランド会社に買収され、旗艦店が閉店の危機に陥っている。

老舗高級百貨店サックス・フィフスアベニューは旗艦店を大改装したが、改装効果が出ているか疑問。

テキサス州が本社のニーマン・マーカスがマンハッタンに進出したが、苦戦中。

ニューヨーク在住26年のリテール・ストラテジスト、平山幸江さんと、バーニーズとサックス・フィフスアベニューを歩き、なぜこういう事態が起きているのか探ってみた。

まず、ニューヨークでも高級住宅街として知られるマディソン・アベニューにあるバーニーズ旗艦店に向かう。

2019年8月、経営破綻して連邦破産法11条を申請したバーニーズ・ニューヨークは11月1日、米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)に買収されることが決定した。ABGは投資銀行とともに約2億7100万ドル(約300億円)で、バーニーズの屋号と保有資産を買収し、再建・リストラに乗り出す。

ABGは、Nautica(ノーティカ)、Nine West(ナイン・ウェスト)などの割安感がある50ものブランドを展開し、店舗数は世界に4900店超。ファッションに詳しくない筆者でも、高級品とエッジが効いたハイファッションのバーニーズとは「違うなあ」という驚きだった。

2階には店員が数人いるだけ

平山さんとバーニーズの正面に行くと、「閉店セール」という大きなサイン。

そのセール品を狙ってか、ピンクに染めた毛皮コートや、超高級と言われるチンチラの毛皮ジャケットを着たお客が店内に入っていく。やはり富裕層が愛してやまないデパートだったと納得。

この日は感謝祭前の金曜日。感謝祭後の安売り日である「ブラックフライデー」に向けて、めぼしいものを探しておくために、いつもよりはお客がいてもおかしくない日だ。ところが、バッグ・小物売り場の1階にこそちらほら人がいたが、衣料品の2階以上は、店員がフロアに2、3人いるだけだ。

バーニーズは1923年開業。ジバンシーやピエール・カルダンをアメリカに最初に紹介し、粋で洗練されたファッションで富裕層に愛された。ここに来れば、他のデパートにはないファッションが見つかるからだ。

流行の最先端をとらえ、「どこで買ったの?」と言われたいニューヨーカーには、最適の買い物場所。ちょっとした小物でも値段は4桁、つまり日本円で10万~20万円以上であることは珍しくない。

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最終更新:2019/12/6(金) 17:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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