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【いわきFC】JFLでの活躍を願う(12月6日)

2019/12/6(金) 9:21配信

福島民報

 いわきFCの来季の日本フットボールリーグ(JFL)参入が五日、正式決定した。モットーとする「90分間走り続けるサッカー」を体現し、さらに上のステージ・Jリーグに駆け上がってほしい。選手の活躍が、東日本大震災、そして台風19号の被災から立ち上がる県民を勇気づける。

 いわきFCは二〇一五(平成二十七)年、現在の運営体制となった。体を鍛え上げ、前へ前へと進むサッカーを身上とする。勝利よりも、常に走り続けるプレーにこだわった。結果は後からついてくる。翌年、県社会人二部リーグに参戦し、一年ごとに同一部、東北二部を全て無敗で勝ち抜けた。今季は東北一部を制し、各地区代表が集まる全国地域チャンピオンズリーグで優勝した。躍動する選手の姿は、共感を集め、いわき復興のシンボルと言えよう。

 来季の舞台のJFLはアマチュアリーグの最高峰であり、Jリーグの登竜門でもある。十六チームがホーム&アウェーで年間三十試合を戦う。青森から九州まで全国を転戦する過酷な日程だが、厳しい練習に裏打ちされた走るサッカーを貫けば、十分に渡り合えると信じる。

 いわき市民の間では、Jリーグへの夢が膨らむ。JFL四位以内で「Jリーグ百年構想クラブ」の認定を受け、主催試合の平均入場者二千人以上を達成した上位二チームがJ3に昇格する。

 百年構想には、運営法人の管理体制の確立、ホームスタジアムや練習場所の確保、普及活動の実施などの要件がある。いわきFCは十一月に構想クラブ認定を申請した。これまで四年間、地域貢献しながら適正な運営を続け、認定への障壁は見当たらない。

 昇格への鍵は集客だろう。今季J3を目指した東京武蔵野シティFCは二千人を達成できずに昇格を断念した。JFLの公式戦は有料で実施する。入場無料だった今季のいわきFCの観客は、平均八百四十人にとどまる。現在約四千人のファンクラブ会員を増やさなければならない。選手にはさらに熱いプレーを期待する。球団は観戦の楽しさを伝える工夫をしてほしい。

 県内で活動するプロスポーツ球団は、いずれも同じ悩みを抱える。地域密着が高く評価されながら、必ずしも会場観戦に結び付いていない。

 いわきFCには、スポーツ都市宣言をしたいわきの市民の心を一つに束ねる魅力がある。プレーで市民に元気を与えるだけでなく、健康づくりや子どもたちの教育にも貢献する。今度は市民が快進撃を支える番だ。(鈴木俊哉)

最終更新:2019/12/6(金) 9:21
福島民報

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