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『アナと雪の女王2』はなぜ“大人向け”の作品だと感じるのか?「姉妹愛」のウラで描かれていたこと

2019/12/6(金) 7:50配信

ハフポスト日本版

“未知の旅へ”、すでにどれくらいの人が“踏み出した”のだろうか?
【小笠原 遥/ハフポスト日本版】

11月22日に公開されたディズニー最新作『アナと雪の女王2』の勢いが止まらない。

公開10日目での興行収入・40億円突破は、『トイ・ストーリー4』を超えて、ディズニー・ピクサー制作の全作品の中で最短記録となった。

前作『アナと雪の女王』から5年。これから続編を観る人は、「アナとエルサの“姉妹愛”がどう描かれるのか」「また子どもたちを巻き込む社会現象になるのか」などと様々な期待を抱いて観ることだろう。

だが、作品を見終えた後の私は、この続編は“大人のためのアナ雪”だったと感じた。

ネット上の感想をみても、「前作より大人向けだった」との声はかなり多い。

なぜなのだろうか?

その理由を紐解くと、ディズニーが“裏テーマ”として作品を通じて伝えたかったメッセージが存在するように思えてくる。それは何なのか、考えてみた。

(※ここから先は、内容のネタバレを一部に含んでいます)

昨今のディズニー作品には、“ある共通点”が存在する

『アナと雪の女王2』が描く最大のテーマは、「なぜ、エルサは力を与えられたのか」というもの。その謎に迫っていくという展開で、ハッピーエンドで終わった前作の3年後が舞台だ。

自らが治めるアレンデール王国で平穏に暮らすエルサはある日、“不思議な歌声”を聴く。その歌声に自身の力の謎を解くカギがあると感じたエルサが、妹のアナや仲間と共に旅に出るというストーリーとなっている。

「触れた物を凍らせる」という不思議な力を持つがゆえに、妹を傷つけ、周囲を怖がらせ、終いには自らの存在意義も分からなくなるという、エルサの“生きづらさ”を象徴した歌こそ、前作の劇中歌『レット・イット・ゴ~ありのままで~』だった。

抱え続けてきた生きづらさは、もはや、プリンスとの幻想的な恋(従来、ディズニーが描いてきた最も得意とする手法)では解決できないのだ。

だからこそ、エルサにとってはアナという妹、そして姉妹の愛が必要だったのだと、私は思った。

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最新作『アナ雪2』でも、そのエルサの“生きづらさ”の描写は冒頭から随所にみられる。

エルサにだけ聞こえる“不思議な歌声” は、平穏な暮らしを望むエルサに「あなたのいるべき場所は、ここではない」と知らせる“お告げ”のようなもの。

アレンデール王国を治めるという使命を背負いながらも、一方では「自分は何者なのか」というルーツがやはり気になる。

だからこそ、その心の葛藤が、劇中歌『イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに』の中で以下のように表現されているのだろう。

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愛する人たちは、ここにいるの


危険をおかすこと 二度としないわ


冒険にはもう うんざりしてる


それでも あの声は求めてる


未知の旅へ 踏み出せと 未知の旅へ


『イントゥ・ジ・アンノウン 心のままに』より一部抜粋
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最終更新:2019/12/6(金) 10:16
ハフポスト日本版

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