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早期退職が増加の一途。日本は人手不足なのか? 人あまりなのか?

2019/12/6(金) 11:15配信

LIMO

人手不足から24時間営業の旗を下ろしたコンビニ

11月14日、コンビニ大手のファミリーマートは、「新たな加盟店支援及び本部の構造改革について」と称したコンビニ事業を中心とする新たな施策を発表。この中で、ファミリーマート本部は加盟店に対して、初めて時間短縮営業を認めることになりました。

時短営業は2パターン(毎日時短、週1の日曜時短)から選択することになりますが、コンビニの代名詞でもあり、長年にわたる業界成長の牽引役でもあった“24時間営業”の旗を事実上、降ろしたことになります。

コンビニが24時間営業の持続が困難になった理由は複数ありますが、最大の要因の1つが「人手不足」と考えらえます。コンビニ店舗の人手不足は既に深刻な状況にあるのはご承知の通りです。

バブル経済期を大きく上回る雇用指標

コンビニに限らず、厳しい人手不足は、日本の多くの企業が抱えている懸案事項だと言われています。いや、もっと進んで、日本社会の深刻な構造問題になっているという指摘もあります。

実際、労働市場の需給関係を表す指標の1つである有効求人倍率を見ると、直近も1.57倍という高水準を維持しています。確かに、ピークだった年前半の1.63倍からは若干低下していますが、それでもバブル経済期の1.4倍前後を大きく上回っています。

ちなみに、アベノミクス始動直前は約0.8倍、リーマンショック直後は約0.4倍という低水準でした。この数値からも、労働市場における需給がいかにひっ迫しているか理解できましょう。また、新規求人倍率や失業率などを見ても同様の状況にあります。

しかし、こうした雇用関係の統計数値だけをもって、日本は本当に深刻な人手不足と判断していいのでしょうか? 

ファミマが発表した▲800人の早期希望退職

さて、冒頭に記したファミリーマートですが、24時間営業の見直しの他に、もう1つ重要な発表がありました。メディアの報道ではさほど注目されませんでしたが、それは▲800人(全社員の約1割)の早期希望退職の募集です(以下「早期退職」)。原則40歳以上という条件がありますが、割増退職金を付加して2020年2月末に実施します。

これは、リストラの類であることは明らかです。確かに、ファミリーマートの場合、コンビニ「サークルKサンクス」を展開していた旧ユニーグループ・ホールディングスとの経営統合に伴い(2016年1月実施)、間接部門のスリム化が必要だったという事情があります。それにしても、いきなり全社員の1割削減はかなり大がかりです。

店舗では深刻な人手不足に苦しむ一方で、本社機能部門では早期退職を募るという、一見するとちぐはぐな印象が拭えません。ならば、本社部門で余剰になった人員を店舗に振り向けることはできないのか? という素朴な疑問は残ります(そう単純ではないとは承知していますが)。

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最終更新:2019/12/12(木) 19:35
LIMO

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