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【量産最強のフォード】 フォード・シェルビー・マスタングGT500に試乗

2019/12/6(金) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

SUVではない、ガソリンで走るマスタング

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
今回のマスタングは、スーパーチャージャーで加給する5.2LのV8エンジンを搭載し、760psを発生させる、史上最もパワフルなフォード。モータースポーツ直結のスーパーカー、フォードGTですら655psだったのに。

【写真】フォード・マスタング【比べる】 (109枚)

リチウムイオン電池で走るSUVにマスタングの名前を与えたフォードだが、今後も究極のマッスルカーを生み出すという、フォードなりの表現なのだろう。ガソリンスタンドに頼ってマスタングを走らせる時代も、もう少しは続くようだ。

アメリカ市場では、ビック3がパワー戦争を繰り広げている。シボレーからはカマロZL1が登場し、ダッジからは797psのチャレンジャーSRTヘルキャット・レッドアイが登場。フォードも遅れを取るわけにはいかない。

760psのマスタングGT500のパワーは、7速ダブルクラッチ・オートマティック(DCT)を介して後輪を駆動。マニュアル・トランスミッションは選べない。もし6速MTにこだわるなら、より清楚な526psのGT350かGT350Rとなる。

7速DCTを標準装備とすることで、0-96km/h加速3.3秒というフォードの主張を、理想的な条件でなら実際に再現することができる。フロントエンジン・リアドライブのクルマとしては信じられないほど鋭い加速だ。

最高速度は289km/hに制限されるが、それでも充分に速い。2014年に登場したGT500は、パワーで劣っても321km/hだったから、実力は遥かに上だろう。

今までで最もウルサイと思えるノイズ

GT500には、スプリングやダンパー、アンチロールバーなどが専用品となるサスペンションが与えられる。GT350Rと比較すると、スーパーチャージャーの追加とトランスミッションの変更で212kgも車重が増えており、その対策でもある。

ブレーキはディスクの直径が420mmもある強力なもので、フォード製ロードカーとしては最大径だという。それを収めるために、アルミホイールは20インチとなる。

走らせてみるが、完全に正気じゃない。しかし、オーバーパワーのマッスルカー的な想像とは異なる。

4本出しのマフラーのエグゾーストノートも凄い。4段階のうち最も騒々しい設定では、筆者が運転したクルマの中で最もうるさい公認のロードカーなのではないだろうか。共振でダッシュボードからスイッチが外れるのでは、と心配してしまう。

加速も、スペック通りに激しい。変速のたびにエンジンから悲鳴が響いてくることも、そう感じさせる理由だろう。あまりにも暴力的な体験で、クルマが誰かに激しく怒りを感じているようだ。

だが実際はそんなこともなく、ストレートでのシェルビー・マスタングGT500は、信じられないほどに良い。トラクションは強力で、路面の状態がよく前方が空いていれば、2速でもすべてのパワーを使えるほど。畏敬を感じつつも、ドライバーは笑顔になってしまう。

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最終更新:2019/12/6(金) 16:00
AUTOCAR JAPAN

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