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等身大の黒沢止幾紹介 「勤王の女傑」「女性教師先駆け」 県立歴史館

2019/12/7(土) 9:00配信

茨城新聞クロスアイ

幕末に政治活動を行った「勤王の女傑」であり、寺子屋師匠などで教育に貢献した「女性教師の先駆け」といわれる黒沢止幾(とき)(1806~90年、現・城里町出身)の史料を公開する「アーカイブズ展」が、水戸市緑町の県立歴史館で7日から開かれる。

黒沢止幾は夫と死別後、54(安政元)年には実家の寺子屋を継いだ。その後、安政の大獄で謹慎を命じられた前水戸藩主・徳川斉昭の無実を朝廷に直訴しようと、59年に京都に向かい、中追放(山城、常陸などへの立ち入り禁止)に処せられた。江戸伝馬町牢屋敷での獄中では、長州藩・吉田松陰の死罪宣告を聞いている。

明治期には黎明期(れいめいき)の小学校教育を担い、地域の子どもたちの教育に尽力。止幾の子孫の記録によると、73(明治6)年5月に自宅を教場として開校し、戸長・副戸長の依頼で教師になったとされている。

県立歴史館には、黒沢家から著作、和歌集など関係史料60点が1995年に寄贈された。特に日記、紀行文など本人筆の史料が多数残っている。

止幾の江戸期の寺子屋時代の日記には、子ども同士が口論して泣きだしたため、「さてさて世話のやけるわらべ共じや」とぼやきも。同館の長谷川良子主任研究員は「『勤王の女傑』や『女性教師の先駆け』のイメージだけではない、等身大の止幾像を感じてもらえれば」と話している。

アーカイブズ展は来年1月26日まで。今月8日と1月18日には、午前11時と午後2時に展示解説を行う。月曜と年末年始(12月29日~1月1日)休館。県立歴史館(電)029(225)4425。
(藤田裕一)

茨城新聞社

最終更新:2019/12/7(土) 9:09
茨城新聞クロスアイ

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