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『アナ雪』の「エルサはレズビアン」説どこから?

2019/12/7(土) 12:32配信

The Telegraph

【記者:Eleanor Margolis】
「エルサの心臓が高鳴り、レイチェルの頬は赤く染まった」──2次創作サイトfanfiction.net上に投稿された文章だ。「永遠とも思える時間が過ぎた後、2人の唇が重なった」

 ヒロインの下敷きになっているのは、デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン作「雪の女王」を基にしたディズニー映画『アナと雪の女王』のエルサだ。

 この二次創作の設定では、エルサは重度の不安障害を抱えた引きこもりのゲーマーということになっている。Xbox(アナ雪の世界観でそんなものが存在するかどうかは不明だが)から離れて妹のアナとパーティーに参加したエルサは、レイチェルに出会い、2人は恋に落ちる。

 ハッシュタグ「#GiveElsaAGirlfriend(エルサにガールフレンドを)」は、『アナと雪の女王2』の製作が発表された2016年以来(現在公開中)、ソーシャルメディアで拡散され続けている。現実では、エルサの同性の恋人づくりは大勢のアナ雪ファンたちの手に委ねられてきた。

 一方ディズニーは、『アナ雪』で性的マイノリティー(LGBTQ)が表現されているという解釈からは一切距離を置いてきた。

 ディズニーが『アナ雪』とその登場人物たちのセクシュアリティーについて具体的な声明を控えているのは、同作のメガヒットに少なからず関係しているのかもしれない。このシリーズを見ていない人でも、主人公エルサの顔は見たことがあるだろう。こぼれ落ちそうな青い瞳に妖精を思わせるエルサの顔は、子ども用パジャマからキャンベル・スープの缶に至るまで、あらゆるところに使われている。

『アナ雪』に夢中になる大人のファンが増えると、ディズニー・コンシューマー・プロダクツはウエディングドレスのデザイナーとタイアップして「アナ雪風」ウエディングドレスも制作した。関連収益だけで何十億ドルに上るとされているが、これに加えて興行収入がある。2013年に公開されて以降、興収は10億ドル(約1090億円)以上を記録している。アナ雪ブランドの人気が非常に高い保守的な中南米や、制度として同性愛に否定的な国々では、「物議を醸す」要素は収益に響く可能性がある。

 アイルランド国立メイヌース校でメディア研究をしているマリア・プラマッジョーレ教授はメールで取材に回答し、「もしディズニーが何十億ドルもの収益をもたらすプリンセス・ラインのフランチャイズでリスクを冒すとしたら、その方が驚く」と述べた。同教授は、映画やメディアにおけるジェンダーやセクシュアリティーについて執筆している。

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最終更新:2019/12/7(土) 13:28
The Telegraph

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