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「なんでUUUMは漫画チャンネルを作ったの?」 UUUM社長に話を聞いてみたらガチの漫画オタクだった件

2019/12/8(日) 13:00配信

ねとらぼ

 YouTubeの急上昇ランクを眺めていると、漫画を動画にしたものがランクインしていることがあります。こうした「漫画動画」は、通常は書籍として楽しむ漫画に、音声・SE・BGMと絵の動きを追加したもので、今ではYouTubeの人気コンテンツとしてユーザーから受け入れられています。そんなYouTubeの漫画動画にUUUMが参入し、「UUUM MANGA」の本格始動を宣言したのは2019年10月のことでした。

【画像】UUUM MANGAで公開中の作品

 HIKAKINさんをはじめ、多数の人気YouTuberを擁するUUUMがなぜ漫画をYouTubeに持ち込んだのか――UUUMに取材を申し込むと「社長の鎌田が肝いりで始めたプロジェクトなので、鎌田が直接対応します」との回答。動画クリエイターのマネジメント会社として飛躍したUUUMがなぜ漫画業界に足を踏み入れたのか、CEO・鎌田和樹さんにUUUM MANGAにかける思いを聞いてみました。

「世の中の漫画は全部好きなんで」

――なぜ「UUUM MANGA」を始めることになったのでしょうか。

 漫画が好きだから……ですかね。2年前に好きが高じてゴルフのチャンネルを作りました。これが月間1000万再生を突破して、YouTubeになじみがなかったシニア層にも届きはじめて、ファーストステップとしてはクリアできたと感じています。もちろんこれはゴールではないですけど、それでまた次のことをやりたいなと。

 もうやりたいことしかできないような体になっていて、その「やりたいこと」の1つに漫画がありました。Kindleには6500冊の漫画が入ってますし、仕事になるかどうかは分からないけど自由にやってみたい。

――なるほど、「漫画好き」が起点なんですね。

 あと、うちの会社として広くエンタメとして次のコンテンツを作っていきたいと考えていたので、漫画はそれに当てはまります。

――Kindleに6500冊入っているとのことですが、どんな作品が好きなんですか?

 気分なんですよね。当然『ドラゴンボール』『SLAM DUNK』『幽☆遊☆白書』は好きですし、少女漫画も好きです。吉田秋生さんの『BANANA FISH』『YASHA-夜叉-』『イヴの眠り』は全部良い。もちろん、『アオアシ』『MAJOR』『タッチ』『シュート!』といったスポーツ系は大好きで、少し脱線して『Harlem Beat』『DEAR BOYS』なども読みます。本当に漫画は全部好きです。

――noteでは『彼方のアストラ』を推していました。

 SFが好きな理由として“無いもの”へのあこがれがあるんですよね。『ARMS』の人間が進化していく過程は面白いし、吉田さんの『YASHA-夜叉-』『イヴの眠り』では新人類の話が出てくるじゃないですか。そういうのにちょっと憧れます。多分誰にも伝わらないですけど(笑)。

 今読んでいるのは『きみを死なせないための物語』ですが、世界観の説明が難しいな……やまざき貴子さんの『ZERO』とかも既存の世界観ではないですよね。

――幅が広い……!! 好きな作家さんはいますか?

 石田スイさんは、「ジャックジャンヌ」(2020年発売予定のNintendo Switch向けゲーム。石田スイさんは原作、キャラクターデザイン、シナリオを担当)のサイトを見させてもらっただけでも世界観が好きだなと思えます。それと漫画家ではないですが、西尾維新さんの物語シリーズは「どうしたらこんな考えが生まれるんだろう」と思っちゃいますね。僕の中でこの2人は突き抜けています。

――本当に漫画好きなのがビシビシ伝わってきました(笑)。ちなみに「UUUM MANGA」はいつから計画していたんですか?

 本格スタートは10月ですが、実際には今年の年明けごろから考えてました。好きなことをやりたいという話をしましたが、漫画に限らず失敗することは嫌なんです。「だったらやらない方がいいじゃん」となっちゃうので。だからリサーチ期間をとって、漫画はいくらで売れているのかとか、本屋・電子書籍含めてどういう売れ方をしているのか、作家さんとはどんな契約があって出版社はどういう役割を担っているのか、グッズ展開はどうしているのか等、気になったことは全部調べました。

 僕らは動画クリエイターのビジネスにおいては最初からトップランカーの方が参画してくださって、先行者メリットがあったんです。でも、漫画業界で僕らは最後発。むやみにやっても仕方ないから、いろいろ調べた上で5月に社内向けに「まずはYouTubeチャンネルから始める」と告知しました。

――チャンネル登録者数は約1万4000人(記事執筆時点)。将来的にはどのくらいの規模に。

 今は月間の再生回数を見ています。もう少しで月100万再生に届きそうなので、これから伸ばしていきたい。これまでの経験から、「このくらいの再生回数ならグッズが出せる」みたいな“どこまでできるか”はある程度予想できます。でも、UUUM MANGAの場合はYouTubeチャンネルが大きくなっても「ステップ1をクリアした」という程度だと思うんです。今後はオリジナル作品も作りたいですし、ネット以外の分野、紙の雑誌のようなポジションを狙いにいく可能性もありますし。YouTubeチャンネル1本で続けるわけではなく、「漫画」というカテゴリーで成果を上げて、漫画業界に貢献したい。世の中の漫画は全部好きなんで、僕はもう漫画の仕事ができるだけでうれしいんですよ。

――つまりYouTubeという枠組みから外れて展開していく可能性もあると。

 はい。でも、具体的にそれが何かと聞かれても「考え中っす!」なのが正直なところですね。

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最終更新:2019/12/8(日) 13:00
ねとらぼ

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