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「ミシュラン掲載」のたこ焼き店が1.4億円の所得隠し…なぜバレる?

2019/12/8(日) 8:51配信

税理士ドットコム

ミシュランガイドに掲載されたことのある大阪・梅田のたこ焼き店「はなだこ」の運営会社と関連会社の計3社が、2018年4月までの5年間で、約1億4000万円の所得隠しを大阪国税局に指摘されていたことが報じられ、話題になった。

朝日新聞によると、レジを操作して、販売記録の一部を消去する方法で、売り上げの一部を除外し、法人税や消費税の支払いを免れていたと判断された。従業員への給与の源泉所得税の一部も納税していなかった。追徴税額は約8000万円で、3社は修正申告し、納税した。

たこ焼き店のような飲食店の売り上げの除外という手法は、なぜ国税局にバレてしまうのだろうか。佐藤全弘税理士に聞いた。

●税務調査、客を装ってチェックすることも

税務調査はいつやってくるのか。

「税務調査では一般的に、過去3年分から5年分をさかのぼり調査します。飲食店などの現金商売は、売上の計上漏れが指摘されることが多い業種ですから、提出された確定申告書に大きな動きや不自然なところがあると、すぐに会社には調査に行かず、客を装って実際に店に通って商品や会計などをチェックします。

訪日外国人客効果で昼夜を問わず行列ができる人気店とのことですので、行列の人数もカウントしているかもしれません。いわゆる内偵調査と呼ばれるものです。

その後、改めて税務調査となるのですが、原則として、事前通知があります。しかし、事業内容によっては正確な税額等の把握が困難となるおそれがあるなどの理由で、無予告で調査が行われます。ですから、現金商売だから必ず無予告調査になるとは限りませんが、税務調査はある日、突然、やってくるかもしれません」

●所得隠しの手口

今回のような所得隠しは、どういう仕組みなのか。

「簡単に言えば、実際の売上より少なく申告したり、経費を水増しして多く申告するかです。今回のたこ焼き店の件は、レジを操作して客の購入記録の一部を消去する方法で売上の一部を除外していたことが報じられています。

売上関係でよく行われる手口は以下のようなものです。
・常連客のみ除外したり、特定の商品や特定の期間だけ除外する
・レジを通さない、伝票を捨てる
・レジの担当者によって除外する (なかには従業員が不正にしていることも) 
などです」

それは、なぜバレてしまうのか。

「税務調査が来た段階で、ある程度の状況が把握されているため、恒常的に売上の除外等があれば矛盾が生じてしまいます。

もちろん、現金を扱っていれば過不足が生じることもありますし、当然辻褄を合わせて処理することも考えられます。

しかし、抜いた現金は銀行に預けられないでしょう。申告書を提出してから時間が経っている段階で、その現金で不動産を購入するなど、資金の出所が不透明であったりすれば当然、バレてしまいます。

そのほか、同業者や従業員からの密告などを端緒としてバレてしまうこともあります」

【取材協力税理士】
佐藤 全弘(さとう・まさひろ)税理士
お客様の立場にたって、わかりやすい税金を目指すとともに付加価値の高いサービスを提供することをモットーとしてお客様のニーズに応えられるパートナーを目指します!
事務所名 : 佐藤全弘税理士事務所
事務所URL:http://satouzeirishi.com/

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:2019/12/8(日) 8:51
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