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常識外れだった「真珠湾攻撃」 背景にあった技術革新とは 旧海軍は課題どう克服したか

2019/12/8(日) 6:02配信

乗りものニュース

課題はどう克服された?

 真珠湾攻撃を成功させるカギは、雷撃を可能にすることと水平爆撃の命中率を上げる技術革新でした。大きな力となったのが、実働部隊の横須賀海軍航空隊(横空)と研究機関の海軍航空技術廠(空技廠)の協力体制です。両方とも横須賀市の追浜地区に隣接して位置し、物理的にも協同が容易でした。空技廠が机上で着想された理論を形にし、横空が実兵力でトライアルして結果をフィードバックしたのです。

 水深12mの真珠湾で雷撃するには、沈降深度を10m以内に抑えなければなりません。魚雷を改造しジャイロと安定翼(ロール・ラダー)を用いて空中姿勢を安定させ、水平舵を上げ舵にして沈降を抑えることに成功し、さらに投下高度を10mまで下げることによって実現しました。

 水平爆撃の命中率を向上させるため、操縦法から爆撃手順、照準器までが徹底的に見直されます。それまで爆撃の精度は爆撃手の技量次第とされていましたが、操縦士の操縦法も大きな影響を及ぼすことが確認され、爆撃操縦法が改善され爆撃嚮導機(きょうどうき。爆撃目標へ導く機)操縦員の育成など訓練法も見直されます。

 その結果、真珠湾攻撃では日米の記録で誤差はありますが、雷撃の命中率70%から90%、水平爆撃の命中率20%以上という成果をおさめます。日本海軍のソフトとハードの技術革新が奇想天外のハワイ作戦を成功させたカギでした。

 しかし、この技術革新の結果が最終的に日本にとって良いことだったのかはまた別問題です。

月刊PANZER編集部

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最終更新:2019/12/9(月) 15:15
乗りものニュース

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