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【今あらためて試乗】BMW Z1 量産車にない高い密度と開放感

2019/12/8(日) 5:50配信

AUTOCAR JAPAN

エンジンを換装する理由

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

【写真】日本にあった! BMW Z1【ディテール】 (30枚)


総生産台数は8000台だが、わが国に輸入されたBMW Z1の数は100台あるのだろうか。今回出会ったZ1は1989年式なので、並行輸入された個体ということになる。

その希少性やパーツ供給の難しさを考えればガレージにしまい込んでしまうオーナーも少なくないと思われる。

しかし今回の撮影車のオーナーである張建中さんのアプローチは違っている。

外観ではホイールがインチアップされていることが特徴になっているが、中身はそれ以上のモディファイが込められている。

なんと2.5Lの直6からアルピナB3 3.3(E46)用の3.3Lの直6に換装されているのである。自然吸気のまま、最高出力は170psから一気に285psあたりまで引き上げられていることになる。

BMW Z1を一度でもドライブしたことがあれば、今回の個体がエンジンを換装している事実に納得がいくはず。

というのも、徹底的に作りこまれたZ1のシャシーは潜在能力がとても高く、これに対して325iから流用されたエンジンのパワーは心許ない。

このため90年代には、数多くのチューナーがZ1のためのチューンを用意していたほどなのである。

ドアを開けた状態こそ「正装」

鍵穴を親指で強く押し込むと、バスッという大き目の音ともにドアが開く。開くというよりガラスはドアの中に、ドアは分厚いサイドシルの中に一気に吸い込まれる感じ。

そのサイドシルを跨ぐために高く脚を上げ、洞窟のように暗いフットボックスの中に差し入れるわけだが、Z1より乗り降りが難しいクルマは珍しいかもしれない。

幌が掛けられていればその難易度はさらに上がるはずだ。

Z1のインテリアは80年代のE30 3シリーズの空気感で満たされている。それでもサイドシルとセンタートンネルの隙間にピタリと収まったバケットシートにハマってみると「自分は今特別なクルマに乗っている!」という興奮が襲ってくる。

特に降ろされたままのドアと、そこから見える道端の雑草が、まるでケーターハムにでも乗っているような解放感をもたらしてくれる。

そう、Z1はドアを開けたまま走ることが正装なのだ。それはまるで戦前や戦後すぐの、ドアを外すことができたオープンカーのように。

さっそく走り出してみる。第一印象はかつてドライブしたときと同じ。表現が昭和の子供っぽくて恐縮なのだが「これは超合金だ!」と今回も思ってしまった。

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最終更新:2019/12/8(日) 5:50
AUTOCAR JAPAN

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