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天国に届け、最後の朗読会 北國新聞文化センター講師の上原さんへ生徒

2019/12/8(日) 1:55配信

北國新聞社

 11月に76歳で死去した北國新聞文化センター講師、上原一(かず)美(み)さんが指導した県内10教室の朗読講座発表会「第15回朗読を楽しむ」(北國新聞社後援)は7日、金沢ニューグランドホテルで2日間の日程で始まった。突然訪れた師との別れに、中止を検討すべきとの声もあったが、練習の成果を示すのが一番の恩返しになるとして予定通り最後の発表会を開くことにした。生徒は上原さんの教えを胸に刻んで、物語を読み上げた。

 北陸放送でアナウンサーを務めた上原さんは退社後、フリーアナウンサーとして結婚式の司会やテレビCMのナレーションなどで活躍した。北國新聞文化センターでは朗読と話し方の講座を開いていたが、体調を崩して入院し、11月6日に病気で亡くなった。

 上原さんは、生徒の技術や経験にかかわらず平等に成果を示す機会を設けたいとの思いから、毎年この時期に発表会を開いてきた。今年は中止する案もあったが、生徒は話し合いの末、上原さんが大切にしてきた発表会で締めくくることで、礼を尽くすことになると考えた。

 7日は約20人が登場人物になりきって「春宵の旅人」「海のいのち」など18作品を朗読した。会場には上原さんの遺影3点と、これまでの発表会のプログラムが並び、来場者がしのんだ。2010年の発表会で上原さんが朗読した「藤十郎の恋」の録音CDがサプライズで流れ、生徒は目を閉じたり涙ぐんだりして聞き入った。

 10年以上教わり、上原さんの個人事務所でも働いた北村麻由美さん(54)は「とてもさみしい。厳しい指導もあったが、朗らかで生徒のことを大事にする人だった」と話した。

北國新聞社

最終更新:2019/12/8(日) 1:55
北國新聞社

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