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行政からの圧力はあり得ない!カンヌ映画祭の毅然とした姿勢

2019/12/9(月) 21:32配信

シネマトゥデイ

 2019年はあいちトリエンナーレ2019、KAWASAKIしんゆり映画祭、さらに映画『宮本から君へ』の製作費助成の取り消しと、行政の芸術への介入及び公的支援の在り方について議論が起こった。世界最大規模と言われる映画の祭典を行っているフランス・カンヌ国際映画祭は、行政とどのように付き合っているのか。第32回東京国際映画祭(以下、TIFF)日本映画スプラッシュ部門の審査員のために来日したカンヌ国際映画祭代表補佐のクリスチャン・ジュンヌに聞いた。

 南フランスで毎年5月に開催されるカンヌ国際映画祭は、1946年に創設され、2020年に第73回を迎える。期間中、人口約7万5,000人の街に、プレス約4,800人を含む20万人が世界中から押し寄せる。運営費は約2,000万ユーロ(約24億円・1ユーロ120円計算)で、文化省直属の映画振興組織であるフランス国立映画センター(CNC)とスポンサー企業各社が50%ずつ負担している。

 1991年からカンヌ国際映画祭に携わっているジュンヌに、これまでプログラム内容などについて行政からの圧力や“懸念”があったことは? と尋ねると、即座に、あり得ないと言わんばかりに「ノー!!」という大きな反応が帰ってきた。

 続けて、安倍晋三内閣総理大臣や小池百合子東京都知事、さらには映画祭開幕3日前に辞任した菅原一秀・前経済産業相大臣のあいさつ文が掲載されたTIFFカタログを示しながら「TIFFだけでなくベルリン国際映画祭もベネチア国際映画祭も、カタログには行政トップのあいさつ文やスポンサー企業の広告が掲載されていると思います。おそらくカンヌ国際映画祭のカタログは、世界で唯一、あいさつ文も広告も載っていないカタログです」と説明した。

 もともとカンヌ国際映画祭は、イタリア、ムッソリーニよるファシスト政権の介入を受けたベネチア国際映画祭に対抗して設立された経緯がある。政治家に介入されない、介入させる土壌を生まないというポリシーは徹底しており、オープニング&クロージング・セレモニーに政治家が登壇したことは72回の歴史において一度もないという。

 「唯一、50回記念の時に、当時のジャック・シラク大統領が映画祭に来たことがあります。しかしレッドカーペットに上がらなければ、記念行事にも参加しませんでした。参加監督たちを招いた映画祭ランチには参加しましたが、その時はプレスを入れずに行われました。また文化大臣が来たこともありますが、フランス映画の上映の時だけです。基本的に政治家は招待しませんが、来たとしても、彼らの方も目立たぬよう注意していたのだと思います」

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最終更新:2019/12/9(月) 21:32
シネマトゥデイ

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