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「デジタル時代における1つのアンサー」モンクレール敏腕CEOに聞くマンスリーコラボプロジェクト

2019/12/9(月) 16:04配信

FASHIONSNAP.COM

 ラグジュアリーダウンジャケットの地位を確立した「モンクレール(MONCLER)」。ブランドの会長兼CEOで大株主でもあるレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)は2003年に個人の投資会社を通してブランドを買収し、この16年で年間売上15億ドル(約1630億円)にのぼる一大アパレル企業に成長させた。複数のゲストデザイナーとのコラボコレクションを月ごとに発表する「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」は2018年の始動時より話題を集め、時代の先駆けとなる野心的かつ実験的な取り組みとしてファッション業界に一石を投じている。

【画像】山Pがキャンペーンで着用した「7 モンクレール フラグメント ヒロシ・フジワラ」

 「全てのコレクションは私たちの期待に沿って素晴らしい成功を収めている」。ルッフィーニ氏はブランドが展開するビッグプロジェクトをこう振り返る。「モンクレール ジーニアス」では毎月店頭に新たなアイテムを投入。常に話題を提供することで、来店する顧客にラインナップの新鮮さを与え、モンクレールおよびコラボブランドの既存ファンだけでなく、新規顧客獲得にも一役買っている。プロジェクトで得たディストリビューションやデザイン面におけるノウハウは、通常ラインにも広がりを見せており、ブランド全体にも良い影響を与えているという。実際に、モンクレールの株価は今年に入ってから1年間で約33%上昇。時価総額は100億ユーロ(約1兆2000億円)を超えた。

 ルッフィーニ氏はモンクレール ジーニアスを「デジタル時代における説得力のある1つのアンサー」だと言い、「新たなビジネス、コミュニケーションモデルとして、ブランドにエネルギーやバズをもたらすために構想されたプロジェクト」と位置付けている。しかし、ディストリビューション面ではECサイト、直営店、卸先がグローバルで同時に商品を発売するため、多くの困難にも直面した。「コレクションのシンクロナイゼーションが求められ、完璧な遂行力が不可欠」というほど、正確な数量をオンタイムでデリバリーすることは、徹底した組織管理や製品管理などロジスティクスの面で相当の努力を強いられたという。また複雑かつ独特の個性を持つデザイナーとのコラボはマテリアルやボリューム、製法も異なるため、これまでのダウンジャケットの範囲を超える高度な生産技術が求められたことも苦労した点の一つに挙げる。これまでのコレクションで特にビジネス的な成功を収めたのは「7 モンクレール フラグメント ヒロシ・フジワラ(7 MONCLER FRAGMENT HIROSHI FUJIWARA)」と「2 モンクレール 1952+ヴァレクストラ(2 MONCLER 1952+ VALEXTRA)」で、「プロダクトタイプとターゲットとしたオーディエンスが合致したこと」を成功の要因と分析する。プロジェクトはシーズンごとに、新たなデザイナーを迎えるなど流動的に変化し続けているが、「我々はここ2年間の取り組みの中で多くの学びを得て、コミュニケーションやロジスティックスに関しても微調整できる体制が整ってきた。まだ多くのポテンシャルを秘めている」と自信を覗かせ、さらなるプロジェクトの発展を見据える。

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最終更新:2019/12/9(月) 16:06
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