ここから本文です

「中国版ネトフリ」愛奇芸は“ハリウッドとシリコンバレーのいいとこ取り” 月間6億人超が集う動画サービスの正体

2019/12/9(月) 7:47配信

ハフポスト日本版

中国の動画市場といえば、違法にコピーされた海賊版DVDや、ネットに無断アップロードされたアニメやドラマが思いつく。

しかし、時代は変わっている。有料課金をして、動画を視聴する習慣が根付いてきたのだ。その潮流を捉えて成長しているのが「中国版ネットフリックス」とも呼ばれる「愛奇芸」だ。英字では「iQIYI」、アイチーイーと読む。

ハフポスト日本版は、北京にある愛奇芸オフィスを訪問。変わりつつある中国の動画市場と、成長を支えた独自の事業戦略について聞いた。

AIが作る生態系

月間アクティブーユーザー6億1700万人(モバイル端末のみ)、全ユーザーの視聴時間は1日で3億5000万時間...愛奇芸研究所の葛承志(グー・チャンジー)所長の並べるデータ(2019年8月時点)はどれも壮大だ。

愛奇芸はドラマやエンタメ、それに日本製も含めたアニメなど、数多くのジャンルをカバーする動画配信サービスだ。基本は無料で視聴でき、サイト側は広告で収益を得る。

2010年にサービス開始以来、順調にファンの獲得に成功し、2018年3月にはアメリカ・ナスダック市場に上場を果たした。2019年第3四半期の決算資料によると、営業収益は74億元(約1184億円)と前年同期比で7%の成長だった。

中国には、有料・無料を含め、動画サイトが数多く存在する。その中で愛奇芸が生き残ってきた理由は何か。葛所長はAIの存在を挙げる。

愛奇芸が誇るAIは多種多様な力を発揮する。その一つが収益予測だ。

愛奇芸の動画は、大まかに▽オリジナル制作番組▽ユーザーによる投稿動画(ゲーム実況など)▽放映権を購入した外部コンテンツ(ドラマや日本のアニメ)の3種類で構成されている。

このうち、外部からコンテンツを買い付ける場合、買ったはいいが再生数が伸びなければ損に終わる。そこでAIが事前に内容を分析し、大まかな再生数やそこから得られる広告収益を予測する。その結果をもとに、どのコンテンツを買うか決めるのだ。

さらに、映像に出てくる俳優などの顔をAIで分析し、関連する商品を視聴者に「おすすめ」するなど、効率的に広告を出す使い道などもあるという。

1/2ページ

最終更新:2019/12/9(月) 11:15
ハフポスト日本版

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事