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11月の倒産件数は3カ月連続の前年同月比増 通年でも2年ぶりに増加する可能性高く

2019/12/9(月) 13:31配信

帝国データバンク

倒産件数は前年同月比プラス、複数店舗展開企業の倒産相次ぐ

 2019年11月の倒産件数(724件、前年同月比2.5%増)は、3カ月連続の前年同月比増加となった。業種別では、今年最多となったサービス業(190件、同9.8%増)や、3カ月連続プラスとなった建設業(134件、同7.2%増)など、7業種中4業種で前年同月を上回った。

 負債総額は1307億9700万円と、負債100億円超の倒産が2件発生したことから、6カ月ぶりに前年同月を上回った。
 
 書店「ザ・リブレット」などを名古屋市内中心に20店舗以上展開していた大和書店(株)(負債約30億円、愛知県、破産)のほか、食品スーパー3店舗を構えていた(株)あいでん(負債約6億7200万円、新潟県、破産)や、ピーク時に呉服店「きもの日本橋かのこ」を約30店舗出店していた(株)かのこ(負債約4億1600万円、東京都、破産)など、店舗出店時の借入過多や販売不振が影響した小売企業で、負債数億から数十億円規模の倒産が相次いだことも負債総額全体を押し上げた一因となった。

 従業員の離職や採用難等で収益悪化を招いたことなどから経営難に陥った人手不足倒産は、2019年1~11月累計で164件(前年同期比23.3%増、負債総額274億400万円)発生し、調査開始(2013年)以降で年間最多だった2018年(153件)を11月時点で上回った。老人福祉事業や美容業、ソフトウェア開発などのサービス業(46件)のほか、建設業(45件)や道路貨物運送業(27件)といった業種が上位を占め、介護スタッフや美容師、ネイリスト、IT技術者、建築職人、トラックドライバーなど、専門職の確保や定着に窮した小規模企業で倒産が目立った。 

 今年4月より大企業でスタートした働き方改革関連法の施行が、1年間の猶予期間を経て来年4月から中小企業にも適用される。人手不足感の強い建設業や運送業では、時間外労働の上限規制について5年間の猶予が設けられているものの、労働条件や職場環境の改善が進む企業との格差が一層広がる可能性が高く、好条件での従業員確保が困難な小規模企業を中心に、人材流出などによるさらなる人手不足倒産の増加も懸念される。

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最終更新:2019/12/9(月) 13:31
帝国データバンク

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