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パナソニック、液晶パネルに続き半導体事業からも撤退 価格競争激化で

2019/12/10(火) 11:40配信

THE PAGE

 パナソニックが半導体事業から撤退することになりました。同社は、液晶パネル事業からの撤退を発表したばかりですから、事実上、半導体関連事業からはほぼすべて手を引くことになります。

価格競争に巻き込まれ業績が低迷

 同社は11月28日、半導体を手がけるパナソニック セミコンダクターソリューションズ(PSCS)の事業を台湾メーカーに売却すると発表しました。同社の事業についてはすでに2014年から、半導体ウェハ製造工程をイスラエル企業との合弁会社に移管したり、シンガポールやマレーシアの工場を売却するなどリストラを進めてきましたが、価格競争が激化していることから事業の継続が困難と判断し、2020年6月をめどに売却します。

 同社は1952年にオランダのフィリップス社と合弁企業を設立したことをきっかけに半導体事業に参入し、70年近くにわたって半導体事業を手がけてきましたが、近年は韓国企業との価格勝負に巻き込まれ業績が低迷していました。

液晶パネル事業からも撤退

 実は、この発表の1週間前に同社は液晶パネル事業からの撤退も表明しています。グループ企業であるパナソニック液晶ディスプレイ(PLD)を通じて、主にテレビ向け液晶パネルの生産を行ってきましたが、半導体事業と同様、価格競争が激化。茂原工場は国策液晶パネルメーカーであるジャパンディスプレイ(JDI)に売却し、姫路工場に拠点を集約したものの状況が改善せず、姫路での生産終了が決まりました。

 当初、パナソニックは次世代の薄型ディスプレイの主力は液晶ではなくプラズマディスプレイになると予測し、プラズマ関連に多額の投資を行ってきました。しかし予想外に液晶パネルの大型化が進み、市場は一気に液晶にシフト。2013年にはプラズマから撤退しています。液晶パネル事業の終了によって、今後は、主に外部のメーカーからパネルなどを調達して、最終製品を製造することになるでしょう。

 日本メーカーはかつて半導体市場で高いシェアを持っていましたが、現在の韓国メーカーが行っているような極端な安値戦略に邁進。自ら経営体力を失う一方で、日本メーカーにシェアを奪われた米国メーカーは、より付加価値の高いパソコン向けCPU(中央演算処理装置)などにシフトしました。驚異的な社会のIT化によりパソコン向け半導体市場は急成長し、米インテルは現在でも世界最大の半導体メーカーとして君臨していますが、日本メーカーは、後発の韓国勢と価格勝負する結果に陥っています。

 すでに多くの日本メーカーが半導体事業から実質的に撤退しており、現在も事業が活況を呈しているのは、特殊用途半導体に特化しているソニーくらいでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2019/12/10(火) 11:40
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