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マイクロソフト、人工知能の問題点をブロックチェーンで解消へ

2019/12/10(火) 6:00配信

CoinDesk Japan

ブロックチェーン、AI、IoTによりデータを管理

AIが解析する前にデータの源を見るのに分散型台帳を利用することができる、とマーキュリ氏は述べた。つまり、「データがどこから来たのか、どこで変換されたのか、その変換に使われたのはどのようなコードか、その変換のインプットとアウトプットは何か」といったものを理解するためにだ。

ガートナー・リサーチ(Gartner Research)のバイスプレジデントで、著名アナリストのアビバ・リタン(Avivah Litan)氏は、このコンセプトを実現可能と考えている。

たとえば、ブロックチェーン、AI、IoTは、アルゼンチン産オーガニック牛肉の配送追跡に組み込むことができる、とリタン氏は説明する。

この場合ブロックチェーンは、参加者が配送のすべての条件と正確な場所につき合意することを可能にし、その先に分配戦略を伝え、そこでAIが役割を担うこともできる。

「ブロックチェーンなしでもそれは可能ですが、ブロックチェーンを使えば、共有された唯一の真実があり、変更不能な監査が可能になるので、AIモデルに与えるにはずっと良いデータ源なのです」と、リタン氏は指摘した。

マイクロソフトの当該分野への進出は今まで、JPモルガン(JPMorgan)のクォーラム(Quorum)など、企業向けバージョンを含むイーサリアムにつながるものであったが、今回の同社のデータマネージャーは、「台帳に捉われない」、つまり様々な種類のブロックチェーンと利用することができるように設計されている。

以前にはR3のコーダを使用

マイクロソフトが擁する顧客の1社で、契約管理のためのクラウドベースのプラットフォームであるアイサーティス(Icertis)は、イグナイトでのリリース前に「プレビュー版」でブロックチェーン・データ・マネージャーを試し、倫理的なサプライチェーン契約や、補助金を受けた特定の調合薬の利用法にまつわるユースケースを構築した。アイサーティスは、データ・マネージャーのビルド用にクォーラムを利用したが、その前にはメインのブロックチェーンとしてR3のコーダ(Corda)を利用していた。

信頼できるAIというコンセプトを示す例には、法的責任の制限や、特定の種類の障害回復条項を含む契約にまつわるものがある。AIモデルにデータを提供することで、エンドユーザーが契約の条件に合意した場合には、彼らにとってのリスク水準は予測可能なものとなる。

アイサーティスの共同創業者兼CTOのモニシュ・ダルダ(Monish Darda)氏は、目的はエンドユーザーにAIがなぜその結論に達したのかを見せ、データによるバイアスに陥る傾向がないことを証明することにあると話した。

「その決定に達するために利用されたデータを見ることができます」とダルダ氏は語った。

「私のモデルがそのデータによって訓練されたものであれば、トランザクションIDまたはブロックチェーンに書かれたトランザクションのハッシュを与えてくれます。そしてさらに深く検討して、『2年前に機械学習モデルで利用して、リスクの計算に影響を与えた10のデータポイントがある』と言うことができるのです」とダルダ氏は説明した。

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最終更新:2019/12/10(火) 6:00
CoinDesk Japan

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