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【金子駿平 インタビュー】不安や孤独にそっと寄り添うような一枚

2019/12/10(火) 15:02配信

OKMusic

1994年生まれ、栃木県から上京したシンガーソングライターの金子駿平。2017 年には日本コロムビア主催の『半熟オーディション』に合格し、都内を中心にライヴ活動をする彼が完成させた3枚目のミニアルバム『NEW LIFE II』には、孤独をや焦りを抱えながらも一歩前に踏み出す心強さと、強張った心がほどけるような癒しも受け取れた。

歌詞の言葉が活きるアレンジにしたかった

──ライヴ活動を始めたのが2015年の夏とのことですが、音楽活動自体はいつ頃からやっていますか?

20歳の頃なので2014年だったと思います。きっかけのひとつは、高校の音楽の先生に歌声を褒めてもらったことです。初めて曲を作ったのは18歳。地元の音楽イベントで、バンドマンやシンガーを目指す若者たちを集めて行なうクリニックのようなものがあり、それに出るために作りました。「いわゆるひとつのラブソング」という曲だったんですけど、最初は何をどうすればいいか分からなかったので、音楽好きの父に曲の作り方を聞いて。父はギターが弾けなかったんですけど、3つ、4つのコードがあれば作れると言われたことをよく覚えています。

──今回リリースしたミニアルバム『NEW LIFE II』は、2017年7月に発表したミニアルバム『NEW LIFE』を経ての第二弾となる作品となりますが、どんな想いで制作に取り組んでいきましたか?

新しい一歩を踏み出す、過去からの脱却、現状からの脱出という想いを込めていて、環境や状況が変化する時に誰もが持つ不安や孤独にそっと寄り添うような一枚になるように心掛けました。

──今作は初のバンドサウンドで収録されていますが、バンドサウンドで収録するイメージは以前からあったのでしょうか?

そうですね。ほぼ全てバンドサウンドを意識して曲作りをしているので、いつかはやりたいと思っていました。頭の中で鳴っていた音楽を具現化したかったので、音合わせの段階で違うと感じた時ははっきり伝えるようにして、歌詞の言葉がひとつひとつ活きるアレンジをお願いしました。

──隅倉弘至さんがプロデュースを担当する他、フジイケンジさん、高野勲さん、神谷洵平さん、中村圭作さんという豪華ミュージシャンが参加していますが、どんな制作期間でしたか?

頭の中のイメージを具体的なかたちにする作業は簡単ではありませんでした。サウンドに違和感があっても、そこからどうしたいかという明確な答えが経験不足で出てこなくて、僕のやりたいことを隅倉さんが汲み取って音にしてくれたんです。本当に感謝しています。あと、レコーディングスタジオで食べた出前が美味しかったのも思い出に残ってます。

──1曲目を飾る「ニューライフが待ってる」は2017年の上京のタイミングにできた楽曲でしょうか? 熱意を絞り込むような歌声からは未来への期待と願いを感じますし、写真のように“その時”の想いが閉じ込められている印象です。

実は上京する前にできた曲なんです。地元の栃木から東京へ行き来して活動していた時期に、帰りの湘南新宿ラインに揺れながら“今日のライヴも上手くいかなかった、今日も駄目だった”と思う日々を繰り返していて、焦りと悔しさと怒りなどの苦しい想いが満ちあふれる中、徐々に曲のモチーフが出来上がっていきました。“このままではいけない、一歩踏み出さなきゃ”といった強い気持ちから、ある日の深夜に部屋で一気に書きあげて、端的に言えば惜別の歌です。

──2曲目の「シルバームーン」はしまい込んでいた感情が些細なことであふれだしてしまう躍動感と、孤独さが伝わってきて、それを月に語りかける描写がとってもロマンチックだなと。

「シルバームーン」は「ニューライフが待ってる」よりも前に作った曲で、全てに満足しない、何もかもが気に入らない、毎日イライラしていた頃の歌です。思春期や、反抗期の独りよがり、独り相撲を取っていたあの頃をどこまでも肯定するような…誰かに頼りたいけど、一方で孤独を愛すると言うか。ふと夜空を見上げると月が知らん顔して闇を照らしていて、孤独を纏う僕を優しく見守ってくれるイメージで作りました。裏テーマは飼い犬の銀次郎です。

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最終更新:2019/12/10(火) 15:02
OKMusic

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