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大災害後の美術館はどうなる? ナイル・ケティングの個展「Remain Calm」が上海・西岸美術館で開催

2019/12/11(水) 8:04配信

美術手帖

 インスタレーション、パフォーマンス、セノグラフィー、サウンドなど、多様な表現形態を発表しているアーティスト、ナイル・ケティング。その最新個展「Remain
Calm」が、先月新たにオープンしたポンピドゥー・センターの上海別館・西岸美術館(ウェストバンド・ミュージアム)で2020年1月8日まで開催されている。


 本展では、今年3月にドイツ・ゲッティンゲンのクンストファーラインで初演され、その後パリのパレ・ド・トーキョーで再演されたパフォーマティヴ・インスタレーションを展示。《Remain
Calm》と題された本作は、大災害のあとに美術館が洪水で浸水し、「スマートホーム」技術が人々や作品の世話を行うことを想像したもの。自動化されたインスタレーションとパフォーマーによるパフォーマンスが1日を通し、流動的に交替して行われ、緊急事態が起きた際の避難などを促すパフォーマンスが繰り広げられることで、儀式の感覚を浮かび上がらせる。


 ケティングは、パフォーマティヴ・インスタレーションを通し、物質と非物質、生物と非生物についての新しい認識を探求することで知られている。パフォーマンス空間と観客との境界を曖昧にすることで、自分のアプローチを「情景」と表現する。


 本展では、フアン・フェリペ・アマヤ・ゴンザレスやレフナ・ホルン・リーフスドッター、李景(リー・ジン)、サルバドルなど現地のダンサーやパフォーマーとコラボレーション。また、ライター・リサーチャーであるミリアム・ストーニーによるテキストや、サウンドデザイナーである松本望睦が手がけたサウンドトラックも発表。様々な角度から、アントロポシーン時代の気候変動などの無形の危機に立ち向かうべき姿勢を紹介する。

 

最終更新:2019/12/11(水) 14:52
美術手帖

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