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ノーベル賞受賞者は大忙し 講演、博物館訪問…  晩さん会の後には「2次会」も

2019/12/11(水) 15:42配信

47NEWS

 世界で最も権威がある賞の一つであるノーベル賞が授賞式と晩さん会が10日、スウェーデンの首都ストックホルムで開催された。

 9日夜から降っていた雪から一転、青空が広がるなか、1920年代に建てられた青い外観が美しいコンサートホールで行われた授賞式。リチウム電池の開発で化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野彰さんが笑顔で同国のカール16世グスタフ国王からメダルと賞状を授与されると、1500人を超える招待客から大きな拍手が送られた。

 授与式前後の5日から11日までの1週間は「ノーベルウイーク」と呼ばれる。ストックホルム市内では同賞に関するさまざまなイベントが行われ、長く厳しい冬を迎えた北国の街ににぎわいと華やぎを加えるのが恒例となっている。国民の注目も大きく、授賞式と晩さん会の様子はライブ中継されるほどだ。

▽座れる! 吉野さんサイン入りの椅子

 「ノーベルウイーク」初日に当たる5日、吉野さんは妻の久美子さんやお子さん、お孫さんらとストックホルムに到着した。ノーベルウイーク中はノーベル財団が決めたスケジュール通りに各イベントに出席するとともに、少しでも時間ができると家族と観光を楽しむなど、ストックホルムの街、そしてノーベルウイークを十分に満喫しているようだった。

 ノーベルウイークに、受賞者が必ずやることがいくつかある。

 まず、ノーベル博物館の訪問。博物館ではノーベル賞の歴史やノーベルについての資料などを見学するが、慣例となっているのが椅子の裏側へのサイン。日本人の受賞者はほとんどが漢字でサインするが、吉野さんは漢字とローマ字の両方で書いた。この椅子は数カ月間、館内に展示された後、博物館内にあるカフェの椅子として使われる。当然、私たちも座ることができる。受賞者ごとに番号が振られているので、吉野さんの椅子に座りたい方はカフェ受付にあるリストで吉野さんの番号を探してほしい。また、受賞者は何らかの記念品を持参するのも習わしとなっている。これも博物館内に展示されている。

 もう一つが「ノーベルレクチャー」。受賞者が指定された場所で記念講演を行うのだ。吉野さんはストックホルム大学の講堂で「リチウムイオン電池の開発の経緯と今後」というタイトルで講演した。この中で吉野さんは「技術革新は近い将来、持続可能な社会を実現していくだろう。環境や経済、便利な生活という三つのバランスのとれた社会の中で、リチウムイオン電池が中心的な役割を果たしていく」と語った。同時に、リチウム電池の技術向上で、電気自動車やAIが生活の中心となる未来の社会をイメージしたビデオも紹介された。

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最終更新:2019/12/12(木) 9:27
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