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23年目のHappy Hacking Keyboard、ファンが望む「変わらなさ」と進化のあいだ

2019/12/11(水) 12:11配信

マイナビニュース

PFUがHappy Hacking Keyboard(HHKB)のラインナップを一新、12月10日からPFUダイレクトで販売を開始した。同社ダイレクトのほか、Amazon、楽天、Yahoo!の各支店を通じて購入できる。

【写真】HYBRID Type-S(静音)の墨モデル

初代HHKBは1996年12月の発売で、今年で23年目となるが、四半世紀近いその歴史の中でほとんど変わっていない。無駄をそぎ落とし「ミニマライズの理念」のもと、「プログラマーが生涯使える理想的なキーボード」を目指しているこの製品。今回は、それを大幅にアップグレードというわけだ。

アイデンティティはそのままに使い勝手を向上

強化のポイントは、


BluetoothとUSB(Type-C)のハイブリッドインタフェース
マルチペアリングとその切り替えの操作性向上
機能キーに加えて、文字キー全般をカバーするキーカスタマイズとその本体保存


となっている。

えっ、それだけ? と声が出そうになるくらいのマイナーな刷新だが、ここは変えないことのほうが重要だ。

キー押下時の静電容量値の変化を検出する静電容量無接点方式によるタッチもそのままで、先代と何も変わっていないようだ。これが変わってしまってはHHKBではないといえるが、従来のアイデンティティはそのままで使い勝手を大幅に向上させたというのが今回の刷新のあらましであり、それ以上でもそれ以下でもない。そこが重要だ。

新製品は3グレード、16モデルで構成されている。HYBRID Type-S(静音)、HYBRID、そしてClassicだ。英語配列/無刻印/日本語配列、墨色/白色のモデルがあり(Classicのみ有線、英語配列)となっている。昨今は、スペースキーをより長くするキーボードが目立つようになっていて、たとえば日本語キー配列での変換キーが右にシフトしてしまうのではないかという懸念もあったが、その心配はない。レイアウトも先代そのままだ。

米国では好調に推移、2020年に100万台を目指す

近年、米国でもハイエンドキーボードが二桁成長を見せているとのことで、北米でも2度目の販売が開始され、好調に推移しているという。そして、初代の発売以来、HHKBの累計出荷打数は、2018年の12月で50万台を突破している。2019年は4万台、2020年は5万台をめざし、より早期に100万台出荷を達成したいと同社は意気込む。

この製品の生みの親は東京大学名誉教授の和田英一氏だ。発表会で登壇した同氏は、最近はHHKBのコンセプトが世界に広がっていることを示し、各社のメカニカルキーボードがHHKBに比べてどれだけ優れているかをアピールしていると説明した。そして、これからは、いろんなキーボードが追いかけてくるが、HHKBはどこが優れているかを武器にがんばってほしいとエールを送った。

広報戦略室の松本秀樹室長は、合理的な配列とコンパクトさという普遍のコンセプトはそのままで、時代に即して進化させなければならないところを継続的に進化させてきたと新製品の特徴をアピールしていた。

発売にあわせ、タッチ&トライのスポットも設置される。パートナー企業3社と協業し、国内の5拠点での展開だ。開くPCバッグなどでお馴染みのSUPER CLASSIC社の東京、大阪、名古屋3店舗、文具でお馴染みのアシストオンの東京神保町店、そして変わったところでは東京・五反田の原価BARで、実際に手に取って使い心地を確認できる。

「変えないことの大事さ」を考える

個人的にもHHKBの愛用者だが、今回の刷新はかゆいところに手が届いた感があって歓迎している。ただ、四半世紀近く経ってもそのままな静電容量無接点方式という方式が、今後も同じままであり続けるのか、仮に新たな刷新があったときに、HHKBはそれをどう受け止めるのかという点が気にならないわけではない。

次の四半世紀を迎えるにあたり、そろそろHHKBも、そういうことを考えなければならない時期にきているのではないか。それでも変わらないことを望むHHKBファンは少なくないだろうけれど。

山田祥平

最終更新:2019/12/11(水) 12:11
マイナビニュース

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