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弱者のマーケティング戦略が育てたサイボウズの生存術 VUCA時代に求められる考え方とは?

2019/12/11(水) 7:45配信

ITmedia ビジネスオンライン

ひらめきを生む「遊び心」

 仕事に「遊び」を入れることで、より共感する人が増えます。若手から意見が出ない、のではなく、真面目で面白くないから意見が出ない、意見してもしょうがない、と思ってしまうのです。過去の情報を分析・理論化することは大切ですが、それを判断の基軸にするのではなく、それをもとに「遊び」を許容して、さまざまなアイデアや発想に結び付けることが大事です。

 また、人事や製品企画職だけがアイデアを求められるわけではありません。経理や法務であっても、不確かなものに「ルールだからできない」と対応するのではなく、「この部分では適用できるのではないか」といった柔軟な発想が必要ですし、それが他社との差別化にもつながります。サイボウズの株主総会は、株主以外も招待してワイワイ楽しくやるようになりました。これも「他社との差別化」につながり、こうした1つ1つが会社のブランドイメージを形成していくのです。

 社員のリテンションや採用が難しくなっている現在、「遊び」の許容は思った以上に重要な要素になっているかもしれません。正解はありません。ただ、自分の貴重な時間を使うなら「楽しい」ほうがよいですよね。なぜなら、人間は高度な脳を使って「遊べる」動物ですから。

 これまで5回にわたって、「組織の生産性を上げる『楽しさ』の作り方」を書いてきました。これからの時代に求められるのは「楽しいがあふれる会社」。楽しい職場には人が集まります。そのためには「遊び」や没頭を許容する環境づくりが欠かせません。

 私たちサイボウズチームワーク総研とスコラ・コンサルトは、ひとりひとりの楽しさを起点にして組織を活性化する環境づくりを支援しています。この連載がみなさまの組織運営のヒントになれば幸いです。

著者プロフィール・なかむらアサミ

 サイボウズチームワーク総研 シニアコンサルタント。サイボウズに人事として入社。その後、広報・ブランディングを経て、現在は、企業や教育機関など幅広い層にチームワークを伝えている。

 離職率高い時期の人事経験など、組織の風土が変わっていく様子を体感してきているため、風土改革の沿革やチームビルディングの話をする機会が多い。

ITmedia ビジネスオンライン

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最終更新:2019/12/11(水) 7:45
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