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「なぜクラウドなんだ」「今までのやり方を変えないで」――反発乗り越えAWSなど導入 京王バスを変えた男の交渉術

2019/12/11(水) 12:53配信

ITmedia NEWS

「パソコン屋だろ?」から「話を聞いてほしい」に

 こうした取り組みを進めた結果、虻川氏が京王電鉄に戻ることが決まった頃には、社内の意識は大きく変わっていた。

 「システム部門はスピード感のある開発に取り組み、さまざまなアプリを迅速に内製できるようになりました。現場の理解も深まり、出向当初は『情シス? パソコン屋だろ?』と冷たい目線を向けていた人たちも、『話を聞いてほしい』『コーヒーでも飲もうよ』と積極的に話しかけてくれるようになりました」

 特にシステム部門の意識が変わった要因の1つに、ある評価の仕方をしたことも挙げられる。同氏はクラウドサービスを使い始めた当初、メンバーの変化に対するモチベーションを引き出すため、チャレンジせずに現状を維持した人よりも、チャレンジして失敗した人の評価を高くすると公言したという。

 クラウドを導入した際は、メンバーに目的やメリットを説明した上で、まず触らせてみた。「しかるのは適当に取り組んだ時だけで、基本的には失敗しても怒らず、組織的にチャレンジを応援する姿勢を徹底しました」

現在はAWS、Azure、GCPを併用

 京王グループでは現在、AWSを中心に「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」などのクラウドサービスを用途に合わせて選択するなど、クラウド化を加速させている。

 同氏は、かつては「石橋をたたいて壊すほど慎重だ」などと社風を評する声もあったと振り返りつつ、今では全員でスピード感を上げる努力を続けていると話す。「皆さんもクラウドをどんどん活用して目の前の業務を減らし、新しいビジネスを考える時間を作り、会社を元気にしていきましょう」と聴衆に語りかけた。

ITmedia NEWS

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最終更新:2019/12/12(木) 22:53
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