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旧姓の併記 使える機会拡大を 先月に制度開始も…口座開設や契約は企業の判断次第 普及に壁

2019/12/11(水) 6:04配信

上毛新聞

 住民票やマイナンバーカードに結婚前の旧姓を併記できる制度が始まった11月、回答のあった群馬県内33市町村で併記の申請が約1カ月間で計39件あったことが上毛新聞の調べで分かった。旧姓を公的に証明できる初の制度だが、銀行口座の開設や携帯電話の契約などに使えるかどうかは各企業の判断による。主に旧姓を使う立場となる女性からは使用できる場面の拡大を求める声が上がっている。

◎住民票やマイナンバーカード 届け出で併記可能に

 旧姓が記された戸籍謄本などを市町村の窓口で示し、住民基本台帳への旧姓記載を届け出ると、住民票やマイナンバーカードに旧姓が併記される仕組み。自治体によっては旧姓の印鑑登録もできる。12月からは運転免許証への併記が可能になった。

 今年結婚し、職場で旧姓を使っている女性会社員(27)=安中市=は、制度の開始初日に旧姓併記を届け出た。「口座やクレジットカードなどで使えるようになるといい」と話す。来月に結婚を控える女性薬剤師(27)=太田市=も手続きする予定だ。「名義を変更するのはとにかく大変と聞いている。名字を変えなくていいのなら、変えたくない」と語った。

 ただ、旧姓を使用できるかどうかは企業の判断に委ねられている。県内に本店を置く13の金融機関に聞いたところ、旧姓で口座を開設できると回答したのは「以前から対応していた」という群馬銀行のみ。総務省は全国銀行協会などに協力を求めているが、どこまで広がるかは不透明だ。

 携帯電話大手のNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社も現段階で旧姓での契約はできないとしている。

 群馬パース大の坂本祐子非常勤講師(社会学)は「この制度にコストをかけるよりも、選択的夫婦別姓導入の議論を進めるべきだ」と指摘する。自身も仕事で旧姓を名乗っており、「旧姓併記を申請してみようとは思うが、どこまで利便性があるのかは疑問」と話した。

最終更新:2019/12/11(水) 6:04
上毛新聞

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