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重蔵神社で大鳥居再建

2019/12/11(水) 14:56配信

北國新聞社

 2007年3月の能登半島地震で大鳥居が倒壊した輪島市河井町の重蔵(じゅうぞう)神社で11日、大鳥居再建の集大成となる建て方作業(組み立て)が始まった。輪島を代表する神社は地震で甚大な被害を受け、拝殿にはいまだに大きな傷跡が残る。だが、神社の顔である大鳥居が年内に復活する見通しとなったことで、地元の氏子たちは「やっと復興が実感できた」と喜び、笑顔を広げた。

 現在の重蔵神社は、756(天平勝宝8)年に建立されたと伝わる。春の如(きさ)月(らぎ)祭(石川県無形民俗文化財)や夏の輪島大祭の一つ「重蔵神社大祭」など、多くの祭礼を通じ、多くの住民に慕われている。

 地震では、高さ8・6メートルあった大鳥居が倒壊したほか、参道が壊れ、拝殿や本殿が傾くなどの被害を受けた。17年に本殿の修復は終わったものの、倒壊した大鳥居に使われていた石材は、境内の隅に置かれたままだった。

 神社によると当初は、本殿の次に拝殿の再建に着手する予定だった。しかし、町のシンボルとも言える鳥居の再建を心待ちにする住民が多く、工事の順番を変えた。大鳥居の再建に必要な約2300万円の費用は、氏子総代らが16年に設立した重蔵神社復興委員会で募った。

 新しく再建される鳥居は高さ7・7メートル、柱の間は5・7メートルで以前より小さくなる。ただ今度は大地震でも倒壊しないうよう、9月から基礎工事が始まり、地盤を改良するなど、万全の対策を進めてきた。

 大鳥居の組み立て開始となる11日は、現地で安全祈願祭が営まれ、氏子ら約30人が工事の無事を願った。鳥居の工事は20日までに終わり、同日に竣工(しゅんこう)式を営む。倒壊した前の大鳥居に使われていた石材は、地震の記憶を伝える石碑の一部として再利用される。

 復興委員会の平野眞人会長(76)は「地震の後に、崩れた鳥居を見て頭が真っ白になった。間もなく立派によみがえることを思うと、胸が熱くなる」と語った。

北國新聞社

最終更新:2019/12/11(水) 14:56
北國新聞社

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