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IATA、世界航空各社の2020年純利益13.1%増293億ドル 事務総長「今年は経済循環の底」

2019/12/12(木) 18:35配信

Aviation Wire

 IATA(国際航空運送協会)は現地時間12月11日、世界の航空会社による2020年の純利益予想について、2019年見込み比13.1%増の293億ドル(約3兆1830億円)と発表した。達成した場合、航空業界としては11年連続で黒字になる。

 一方、2019年の純利益見通しは、6月の発表値を21億ドル下回る259億ドルに引き下げた。世界のGDP成長率が6月時点の2.7%から2.5%に鈍化したことなどを反映した。2020年は米国の大統領選が貿易摩擦の緩和に寄与し、原油価格は下落が続くとの見方を示した。

 全世界の旅客数は2019年と比べて4.0%増の47億2000万人を見込む。これを受け、総収入は4.0%増の8872億ドルと予想。営業利益率は2019年の見込み値から0.3ポイント改善して6.0%、純利益率は0.3ポイント改善となる3.4%を見込む。貨物量については、2.0%増の6240万トンと予想している。

 有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)は比4.1%増、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は4.7%増、ロードファクター(座席利用率)は0.4ポイント下落し82.0%を見込む。

 原油価格は世界経済の成長鈍化により需要が冷え込んだことから、1バレル平均65ドル、ジェット燃料価格は1.4ドル下落し75.60ドルと予想。コストに占める燃油費の割合は1.6ポイント低下し22.1%を見込む。

 地域別の見通しのうち、アジア太平洋地域の航空会社が計上する純利益は60億ドルを見込む。

 ジュネーブで予測を発表したIATAのアレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長兼CEO(最高経営責任者)は「経済成長の鈍化や貿易戦争、地政学的な緊張、Brexit(ブレグジット)は、航空会社にとり予想以上に厳しいビジネス環境を作り出した。2019年は現在の経済循環の底にあたり、2020年の予測はやや明るい」と語った。

 また、2件の墜落事故が相次いだボーイング737 MAXにも言及。「737 MAXが運航を再開し、引き渡しが再開された場合に座席供給量がどのように発展するかだ」と述べた。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:2019/12/12(木) 18:35
Aviation Wire

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