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【609psのハイブリッドクーペ】ポールスター1 ハンドメイドで1500台限定

2019/12/12(木) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

ボルボとポールスターの走るショーケース

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
ボルボの新しいプレミアムEVブランド、ポールスターから登場した初めてのモデルがポールスター1。限定生産のハンドメイド・スペシャルだ。

【写真】ポールスター1 (40枚)

ボルボとポールスターが実現できる技術力を示した走るショーケースともいえる。将来のクルマはどうあるべきか、ブランドの考えを示したクルマだ。今後3年間の間に1500台を、丁寧に組み立てられることになる。

パッと見は、ボルボS90の2ドアクーペ版に見えなくもない。しかし実態はまったく異なる。数ヶ月前にプロトタイプを試乗しているが、間違いなく2019年で最も興味深いクルマの1台だった。今回はイタリアで、完成した量産モデルでの試乗となった。

ポールスター1は触れるべきことが多い。基本骨格はスケーラブル・プラットフォーム・アーキテクチャ(SPA)で、そこに先進的な技術を詰め込んである。インテリアのデザインも、よくあるボルボらしい上質で控え目な北欧デザインとは異なる雰囲気を持つ。

ハンサムで目を引くボディは、手作業で折り重ねられる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製。軽量な素材だが、車重は2350kgもある。

フロントに搭載される2.0Lの4気筒ガソリンエンジンは、ターボチャージャーとスーパーチャージャーで過給。8速ATを介して前輪を駆動する。リアタイヤにはトルクベクタリング機能も叶える電気モーターを2基配置。それぞれリアタイヤを1本づつ回す。

さらにエンジンと8速ATの間にも電気モーターが配され、強力なスターター・ジェネレーターとして機能する。電気モーターは合計3基あることになる。

EVとして128km走れつつA45並の加速も披露

大型のバッテリーは、従来のトランスミッション・トンネルと呼ばれる車体下の中央部分と、リアタイヤの間に搭載。これだけ盛り込んであるから、重くなるのもうなずける。

この体重を克服するために、充分なパワーが与えられている。すべての原動力が一体となって発揮する最高出力は、控え目とはいえない609ps。最大トルクに至っては101.8kg-mと3桁だ。

インテリアは基本的にボルボ製の部品を流用しており、ダッシュボードの素地はほぼそのまま。そこへ特別なレザーと専用トリムが与えられ、高級なGTらしい雰囲気を生み出している。定員は2+2の4名ながらリアシートはかなり窮屈。荷室もバッテリーがかなり専有している。

ドライブモードをピュアにしてスタートしてみる。このピュアでは、リアタイヤを駆動する2基のモーターだけでポールスター1は走行する。合計の出力は232psで、ほぼ無音のまま128kmの距離を走行できる。許容する最高速度は160km/hになる。

電気モーターらしく加速の瞬発力は素晴らしく、100km/hくらいまではボルボのT5並みに速い。日常的なドライブで、交通をリードするような走りに不足ない。普通に走らせている限り、まるでEVのように「1」へ乗れる。エンジンが起動することは珍しい。

ドライブモードを「パワー」に切り替えると、相当なパフォーマンスが待っている。車重が2.5tほどあるから609psという額面ほど鋭い印象はない。だがツインチャージャー・エンジンとツインモーターが組み合わさると、メルセデスAMG A45のような直線加速を示す。

ガソリンエンジンと電気モーターとがそれぞれ機能することで、トラクションも極めて高い。僅かなトルクステアが生じるようだ。

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最終更新:2019/12/12(木) 9:50
AUTOCAR JAPAN

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