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いじめで泣き寝入りの後悔から誕生。大ヒット『こども六法』制作者2人も被害者だった

2019/12/13(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

子ども向けに法律の条文を分かりやすく説明した「こども六法」が、8月の発売から3カ月で20万部のヒット作となっている。

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自費出版として世に出したのが5年前。なんとか出版社から出したいと断られ続けながらも諦めなかったのは、子どもの頃いじめの被害に遭った2人の青年が、「いじめは犯罪」だと子どもたちに伝えなければいけない、という強い思いを持ち続けたからだった。

「法律知らなかったから泣き寝入り」から

「こども六法」は、いじめや児童虐待に関わる法律を中心に、動物のイラストを付けて分かりやすく説明している。トイレにいるウサギが水を掛けられる場面で、「けがをさせなくとも暴行になる」と伝えるなど、子どもたちが学校内で遭遇しそうな場面を取り上げ、「いじめは犯罪」だと納得できるように工夫されている。

著者の山崎聡一郎さん(26)は小学校高学年の時、同級生からいじめを受けた。下校中に後ろから蹴られて道路脇の畑に落ち、左手首を骨折したこともある。

当時から「自分のされていることは犯罪ではないか」という漠然とした思いはあったが、それが確信に変わったのは中学に入って、図書館で六法全書を読んだ時だった。

「法律を知らなかったから、被害を訴えられず、泣き寝入りしてしまったのだと後悔しました。これが原体験になって、被害を受けた子どもが法律を正しく知り、大人に助けを求められるような本を作りたいと考えたんです」(山崎さん)

慶應義塾大学総合政策学部在学中の2014年、大学の助成金10万円を使って『こども六法』の原型となる400冊を製本した。いくつもの出版社に相談したが、どこも「面白いね」と言ってくれるだけで、出版しようと手を挙げてくれる社はなかった。

「監修の手間がかかる上、子ども向けの法律書など売れない、という判断もあったと思います」(山崎さん)

弘文堂で出版の企画が通ったものの、法律専門書などを手掛ける同社には児童書のノウハウがなく、なかなか実際の制作に至らなかった。

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最終更新:2019/12/13(金) 17:01
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