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いち早く地震を察知する! 光海底ケーブルの有効活用で可能に

2019/12/13(金) 19:00配信

ギズモード・ジャパン

意外なる観測設備に…。

大地震の発生を、いち早く突き止めて知らせることができれば、悲惨な災害から多くの人々を守ることができるでしょう。そうするため、さまざまな研究が世界中で進められていますけど、このほど光海底ケーブルを活用した、地震の観測システムの新アイデアが、米カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)やMonterey Bay Aquarium Research Institute(MBARI)から発表されましたよ!

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いまや光海底ケーブルは、大陸間を結ぶ情報スーパーハイウェイの実現に欠かせない存在となっています。すでに海底に埋設されている何万kmにもおよぶケーブル網を、もし地震の観測設備に転用することができれば、わざわざ最初から専用の装置を各所へ設置していく必要もなく、低コストで高精度な観測が可能になるのでは? そんな着想から、カリフォルニア州のモントレー湾において、海底のMonterey Ocean Bottom Broadband(MOBB)およびMonterey Accelerated Research System(MARS)と陸上を結んでいる51kmの光海底ケーブルを用いたテストが進められてきました。

45km離れた場所でM3.4の地震を正確に観測

全長51kmのうち、実際のテストに用いられたのは、上の図のピンク色で示された20kmの長さの光海底ケーブルです。観測テストでは、光海底ケーブルの周囲にわずかでも振動を検知すると、どれほどレーザー光のパルスにゆがみが生じたかを計測できる「Distributed Acoustic Sensing」と呼ばれる技術が活用されました。

同技術での観測地点が2mおきに設けられ、1万か所の観測データを4日間にわたって収集。その結果、45km離れた地点で発生したマグニチュード3.4の地震でも正確に観測されて、光海底ケーブルによる地震予知システムの構築に向け大きな一歩が踏み出されたと発表されています。

まだ試験段階だけれど地震予知の可能性が見えてきた!

あくまでも今回のテストは、年に1度の点検時により光海底ケーブルでの通信がストップした時間に合わせて、試験的に進められたにすぎません。もし光海底ケーブルを通信にフル活用しつつ、同時に観測を続けるならば、肝心の通信性能が落ちてしまったりはしないのか? こうした点で検証が進められなければ、いまある光海底ケーブルを、そっくりそのまま観測設備として転用する許可は下りないことでしょう。

とはいえ、すでに同分野での検証もスタートしているようで、うまくいけば世界各地の海底に次々と高度な地震観測スポットが出現し、早期の地震予知が可能になっていくのかもしれませんね。

湯木進悟

最終更新:2019/12/13(金) 19:00
ギズモード・ジャパン

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