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マクラーレンF1、最新シミュレーターを準備中。大幅性能アップを目指す

2019/12/13(金) 12:03配信

motorsport.com 日本版

 マクラーレンF1チームのテクニカルディレクターであるジェームス・キーは、チームの所有するシミュレーターの刷新を進めていると明かした。新しいシミュレーターは、旧型と比べて大幅に性能がアップする予定だという。

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 ここ数年は苦しいシーズンが続いていたマクラーレンだが、2019年はカルロス・サインツJr.とランド・ノリスのコンビでポイントを積み重ね、コンストラクターズランキング4位を獲得した。これは、マクラーレンが最後に勝利を挙げたシーズンである2012年にランキング3位となって以来、最高の成績となった。

 5月にチーム代表に就任したアンドレアス・ザイドルと、3月にトロロッソから移籍したキーという新たな管理体制の下、マクラーレンはさらなる進歩を求めて改善を続けている。2021年に完成予定となっている新たな風洞の建設もその一環だ。

 そして、かつては最先端だったマクラーレンのシミュレーターも、刷新が予定されている。キーは、シミュレーターの分野における技術的進歩を考慮すると、新しいバージョンの開発が必須だと認めた。

 キーは、マクラーレンの今後のプランについて「我々は新しいシミュレーターを開発中だ」と、メディアに語った。

「これまで使用してきたものとは大きく異なる」

「(シミュレーターは)ずっと前から、マクラーレンが開拓してきたプロジェクトだ。しかし、その分野で大きな動きが出始めていることも認識している。(シミュレーターの刷新は)チーム内の大きなプロジェクトであり、来年完成することを願っている」

「それは完全に新しいものだ。実際、かなりの違いがある」

「今のシミュレーターにも敬意を表している。言うまでもなく、それは以前の技術を基にしたものだが、いまだに非常に有用なツールであり、仕事をこなしている。ご存知だろうか? それは長い間、とても効果的だったんだ」

「しかし、テクノロジーは進歩した。第1世代および第2世代のF1シミュレーターの限界について、ほとんどのチームがよく理解していると思う」

「第3世代のシミュレーターは全く別物なんだ。それらに使用されるテクノロジーは非常に新しく、大きく異なる。したがってこのプロジェクトは、完全にゼロからのスタートなんだ」

 第3世代のシミュレーターには、どのような性能が求められているのか。そうキーに訊くと、彼は次のようにmotorsport.comに答えた。

「マシンに関しては、多次元的なことが求められている。かつて、エアロマップは(ボディワーク)表面の曲線だけを考えればよかった。でも今では、表面にかかる負荷も考慮しなければいけない。それらは互いに影響し合っているんだ」

「それはタイヤでも同じだし、サスペンションやエンジンといった特定のエリアでも同じだ。そして処理能力が向上すればするほど、これらの効果を組み合わせて、マシンに何が起こるかをより良く再現できるようになる。処理能力は年々向上しているので、より多くの計算を行ない、より象徴的なモデルを生み出すことができるんだ」

「それに加えて、マシンの挙動が再現されているとドライバーが感じられるようにするために、何が必要かを全チームが理解していると思う。シミュレーターでは持続的なGフォースが生み出せないからだ。マシンの挙動をより正確に示す必要がある」

「そして、以前のシミュレーターは一部のケースでは非常に強力だったが、それ以外では弱かった。だから、これらの弱点に対処し改善している」

 マクラーレンにおいて、シミュレーター作業は長らく、フォーミュラEにも参戦しているオリバー・ターベイが担ってきた。一方で、最近はF2に参戦しているセルジオ・セッテ・カマラや、eスポーツ大会「ワールド・ファステスト・ゲーマー」で優勝したルディ・ファン・ビューレンもシミュレーター作業を担当している。

Valentin Khorounzhiy

最終更新:2019/12/13(金) 12:03
motorsport.com 日本版

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