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やったね!聖火ランナー 「復興五輪」世界へ

2019/12/13(金) 9:53配信

福島民報

 福島県のJヴィレッジ(楢葉・広野町)を出発地点とする東京五輪聖火リレーで、各都道府県の実行委員会とスポンサー企業四社はランナーの人選を決定し、十二日から随時、通知を開始した。福島県では、東日本大震災の津波で家族四人を失ったボランティア団体「福興浜団」代表の上野敬幸さん(46)=南相馬市原町区=と、本宮市と英国の交流に力を尽くす、もとみや青年会議所(JC)の国分久徳さん(37)=本宮市、国分木材工業専務=らが選ばれた。聖火を掲げて県土を駆け、震災と東京電力福島第一原発事故からの「復興五輪」の理念を体現する。

■「天国の家族に見せる」 南相馬の上野敬幸さん

 上野さんは十二日夕、トヨタ自動車から内定通知を受け、「笑顔で堂々と走る姿を多くの人に見せたい」と興奮気味に語った。

 震災の津波で、父喜久蔵さん=当時(63)=、母順子さん=同(60)=、長女永吏可さん=同(8つ)=、長男倖太郎ちゃん=同(3つ)=を失った。「聖火リレーのトーチを高々と掲げれば、きっと天国の家族にも見えるはずだ」と言葉に力を込める。

 現在はボランティア団体「福興浜団」の代表を務め、津波で甚大な被害を受けた南相馬市原町区萱浜で地域を元気づける活動に取り組んでいる。五月の大型連休に合わせ毎年、自宅近くの菜の花畑の迷路を一般開放している。今年は五輪をデザインした迷路を作り、五輪・パラリンピックの機運上昇に一役買った。来年開催に向けた種まきを十月に終えた。「来年も美しい菜の花畑ができるといいな」と心を躍らせている。

 南相馬市は来年三月二十六日の聖火リレー初日の終着点となる。上野さんは「国内外から多くの人に足を運んでもらい、地元の復興状況を自分の目で見てほしい」と期待を寄せている。

■「子どもに夢与えたい」 本宮の国分久徳さん

  国分さんには十二日夕、トヨタ自動車から内定通知が届き、「(本宮市の)英国庭園を契機に始まった日英交流の絆を復興の象徴として発信し、未来を担う子どもたちに夢を与えたい」と決意を新たにしている。

 国分さんは人材育成を目的に二〇一七(平成二十九)年、地元の中学生の渡英事業を市とともに企画。東日本大震災の復興支援への感謝を伝えるため、子どもたちの歌声を収録して英国に届ける「未来へ繋(つな)ぐ合唱団」事業を担当した。同年と、同JC理事長を務めた二〇一八年の二度、市英国訪問団に参加した。

 市は「復興ありがとうホストタウン」に決定し、来年は英国の子どもやアスリートを招いた交流が予定されている。市内は台風19号で甚大な被害を受けたが、復興の明かりがともり始めた。「自分が走ることで、地域を元気にしたい」と語った。

最終更新:2019/12/27(金) 22:31
福島民報

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