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「過労死ライン」超え 1年間で延べ1700人 那覇の小中校教員 実態はさらに深刻

2019/12/13(金) 6:10配信

沖縄タイムス

 沖縄県の那覇市立小中学校でタイムカードを導入した2018年9月から1年間の教職員勤務記録で、残業時間が「過労死ライン」の月80時間を超えた人数が延べ1697人(月平均141人)に上ったことが11日、分かった。うち月100時間を超えたのは延べ525人。一方、産業医による面談指導を受けたのは延べ9人にとどまる。沖教組の佐賀裕敏中央執行委員長は「定時に打刻してから残って働いたり、仕事を家に持ち帰ったりする先生も少なくない」とし、実態はもっと深刻だと指摘した。(社会部・徐潮)

 那覇市教委のまとめで初めて明らかになった。調査対象は市立全53校の教職員約1730人。

 残業時間が月80時間超の小学校教員は延べ736人、うち月100時間超は延べ148人。中学校教員は月80時間超が延べ961人、うち月100時間超は377人だった。中学校の方が長時間労働の割合が高い。残業の理由は調査していない。

 文部科学省はガイドラインで公立校教員の残業時間の上限を「原則月45時間以内」と示している。今回、45時間超~80時間未満も延べ6955人(月平均580人)に上り、長時間労働が常態化している。

 佐賀委員長は、小学校は教員1人が1クラスの主要教科を指導する学級担任制が多いことに触れ、「児童の帰宅後にしか採点業務や教材研究ができない」と指摘。中学校も部活が終わった後に教材研究などをしていると話した。

 1971年施行の教職員給与特別措置法は「教員の時間外勤務・休日勤務手当は支給しない」と定める。代わりに月給の4%を「教職調整額」として一律支給する。市教委の島袋元治副参事は「これまで教育現場では残業の概念がなく、勤務管理をしてこなかった。教員の意識改革や、早急な是正対応が必要だ」と述べた。

 市では10月、成績や出欠処理の電子化システムを更新するなど、教員の業務負担軽減に取り組んでいるという。

最終更新:2019/12/13(金) 6:10
沖縄タイムス

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