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看護師が明かす、あなたが医師にすべき質問7つ

2019/12/14(土) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

看護師たちが患者に勧める、7つの「医師に尋ねるべき質問」を紹介しよう。

毎年、誤診(あるいは治療に関して医師が判断を誤ったケース)に遭う人の割合は成人20人あたり1人に達する。それだけに、患者は自分の身を守る行動をとるべきだというのが、看護師たちの意見だ。

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看護師からセカンドオピニオンを検討するよう勧められた場合、その看護師が「この担当医は信頼できない。他の医師からさらなる情報を得るべきだ」と考えている可能性があるという。

看護師は仕事柄、医師と一日中顔を合わせている。そのため、医師との付き合い方についてもかなりのノウハウを持っているようだ。

Business Insiderでは以前、「あなたの知らない病院の真実」を、看護師たちから話を聞いて記事にまとめた。今回は、看護師たちが勧める、診察時に患者が医師に聞いておくべきことを紹介したい。

看護師によると、診療を受ける患者が持つべき重要な心構えの1つは「自分の身は自分で守る」ことだという。学術誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』に掲載された調査結果によると、誤診(あるいは治療法に関して医師が判断を誤ったケース)に遭う人は毎年、成人20人に1人に上るという。

では、看護師たちが勧める、医師に尋ねるべき質問を見てみよう。

(記事内で発言を引用した看護師の中には、匿名を条件に取材に応じた人もいる。Business Insiderでは、こうした看護師も身元を確認した上で記事に掲載している)

質問その1「なぜですか?」

マサチューセッツ州の正看護師ナットは、患者は医師に対し、常に「どんなことでも、すべて、漏れなく」聞くべきだと述べている。特に、その医師がなぜその治療方針をとるのか、理由をはっきり説明してもらうことが大切だという。

『Informed Patient』などの著書もあるウォール・ストリート・ジャーナルのベテランコラムニスト、ローラ・ランドロー(Laura Landro)も、患者が「自分の身は自分で守る」方針を持つことで、治療後の状態が向上するとの見解だ。彼もまた、毎年成人の20人に1人が誤診に遭っている点を指摘している。

「(治療に関して)何か望みたいことがあれば、自分で主張し、その理由を説明するべきだ」と、ナットはBusiness Insiderの取材に語った。

質問その2「他の治療法はありますか?」

ノースカロライナ州の正看護師アンは、提示されたもの以外に治療法の選択肢がないのか、医師に尋ねるよう勧めている。

WSJコラムニストのランドロー氏によれば、成人の高血圧患者の実に半数が、血圧の上昇を抑えるための適切な治療を受けていないという。さらに、ウイルスによる感染症にかかった場合も、アメリカ人の半分は、細菌にしか効かない抗生物質を処方されているとのことだ。

選択可能な治療について知識を持てば、望まない副作用を防ぐこともできると、ランドロー氏は語る。

質問その3「セカンドオピニオンが欲しいので、私の診療記録をいただけますか?」

看護師が患者に対して、担当医に関するネガティブな評価をおおっぴらに伝えることはない。だが、看護師がセカンドオピニオンを勧める場合は、「その看護師が、『私なら、この医師の診察は受けたくない』と思っているということだ」と、アリゾナ州の手術室担当看護師デイビッドは語った。

問題のある医師の数は、患者が考える以上に多い。ウィスコンシン州の日刊紙「ミルウォーキー・ジャーナル・センティネル」が2018年に行った調査では、ある州で診療行為を禁じられた医師のうち少なくとも500名が、他の州で診療を続けていることが明らかになった。連邦政府のデータベースが旧式で不完全であることが、こうした医師の横行を許しているという。

医師業のかたわら多くの新聞や雑誌で記事を執筆するジェローム・グループマン(Jerome Groopman)は「WebMD」への寄稿で、現在かかっている医師に対し、セカンドオピニオンを得たいと伝え、これまでの検査結果や診療記録を渡すよう要求すべきだとアドバイスしている。

質問その4「少しの間、こちらを向いて私の話を聞いてもらえますか?」

正看護師のクリスティン・ベアードは、「今は診療記録がコンピューター化されているので、患者が話しかけようとしても、パソコンの画面を見つめている看護師や医師が多い」と指摘する。「医師に相手にされていないと感じたら、『少しの間、こちらを向いて私の話を聞いてもらえますか?』と伝えるべきだ」

学術誌『アメリカ医療情報学会誌』(Journal of the American Medical Informatics Association:JAMIA)に掲載された研究によると、2017年の時点で、電子カルテを採用している病院の割合はおよそ80.5%に達する。2009年に当時のバラク・オバマ大統領が、診療記録のデジタル化を推進する法案に署名して以降、電子カルテの採用率は上昇している。だが、電子カルテはさまざまな問題を引き起こしている。同じくJAMIAに掲載された、現役の医師1792名を対象とした調査では、電子カルテの操作に費やされる時間と、医師の疲労度には相関関係があることが明らかになった。また、最近の調査でも、電子カルテに関連したソフトウェアの不具合やユーザーの誤操作で、患者が死亡あるいは重傷を負った事例が報告されている。

質問その5「ここはティーチング・ホスピタルですか?」

入院する前に知っておきたかった、という人もいるだろうが、Business Insiderが話を聞いた看護師の多くが、病院の種類によって、患者に対するケアは違ってくると証言した。

例えば、オハイオ州の看護師スーザンによると、ティーチング・ホスピタル(研修医が研修を行う病院)は先進的な情報に通じているという。2017年の報告によると、こうしたティーチング・ホスピタルでは、患者の死亡率が低い傾向にあるという。

同様に、非営利病院と営利病院では、患者に対する治療方針が違う場合がある。営利病院では、治療方針を決める際に、金銭的要因を重視する傾向がある。特に精神科の救急医療に関しては、治療を行わないケースもあるという。これは、こうした治療では多くの利益が得られないからだと、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のジル・R・ホロウィッツ(Jill R. Horwitz)教授は分析する。

(編集注:医学教育は、日本では大学の付属病院が中心となっているが、アメリカではティーチング・ホスピタルに指定された病院で行われる。通常は大学の付属病院や州立や郡立の大きな総合病院が指定される)

質問その6「治療方針について、希望を言ってもいいですか?」

バージニア州の正看護師エリザベス・ビンスフィールド(Elizabeth Binsfield)によると、長期にわたって入院している患者は、いらだちを覚える場合があるという。病気が長引くと、無力感を覚える者もいる。入浴や食事といった身の回りのことでさえ、看護師の助けなしでは行えないという事実が、そうした感情の理由になることもある。

ビンズフィールドは入院中の患者に対して、再び身体を自由に動かせるようになるために、自分に何かできることはないか、担当医に尋ねることを勧めている。

「(患者が)身体の自由を一部でも取り戻せれば、自分のことは自分でできるという実感を再び得るのに大きなプラスになる」とビンズフィールドは、人気ブログ「Minority Nurse」の記事で書いている。

質問その7「次回の予約をしたほうがいいですか?」

経過観察が必要かどうかを確認し、必要な場合は必ず病院に行くべきだと「alex_subo」と名乗る看護師はRedditへの投稿でアドバイスしている。「自覚症状がまったくなくても健康に深刻な影響をもたらす病気は、高血圧症をはじめとして非常に多い」と、この看護師は書いている。

「医療機関から、経過観察が必要だと言われたら、必ず定期的に病院に行くべきだ」

医師のバロン・H・ラーナー(Barron H. Lerner)はニューヨーク・タイムズへの寄稿で、診察予約をしたにも関わらず来院しなかった高血圧患者に対して、何とか病院に来てもらうおうと働きかけた経緯を綴っている。この患者は潜在的に危険な病状で、診察を受けずに放置していると発作を起こすリスクがあったという。

「私の受け持ち患者のうち、予約の日時に来院しない人の割合は10%から20%に上る。病院の職員が事前に電話連絡しても、この割合は変わらなかった」とラーナーは書いている。彼は「患者の中には、診察を受けなかったために治療が遅れたケースもあった。幸い、そのために深刻な症状に至った患者は(私の知る限りでは)これまではいないが、その危険は常にある」と述べ、継続的な病状観察の重要性を訴えている。

[原文:Nurses reveal the 7 questions you should never be afraid to ask your doctor]

(翻訳:長谷 睦/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)

Allana Akhtar

最終更新:2019/12/14(土) 8:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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