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日弁連が死刑廃止を求めている理由 代わりに終身刑導入、裁判員になると適用判断

2019/12/14(土) 10:42配信

47NEWS

 国内の弁護士全てが登録し、会員となっている日本弁護士連合会(日弁連、菊地裕太郎会長)が国に対し、死刑廃止を求めている。今年10月に死刑に代わる最高刑(代替刑)として、仮釈放の可能性がない終身刑の導入を提案し、11月25日には、東京都内で「死刑廃止の実現を考える日」と題してシンポジウムも開いた。日弁連はなぜ死刑廃止を目指しているのか。20歳以上の有権者であれば、誰もが裁判員に選ばれ、死刑の適用を判断する可能性がある。日弁連の主張を手掛かりに死刑について考えてみよう。(共同通信編集委員=竹田昌弘)

 ■冤罪による処刑避けられず、犯罪抑止効果も乏しく

 日弁連が死刑廃止を求める方針を決議したのは、2016年10月に福井市で開いた第59回人権擁護大会。このときの「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」(日弁連は「福井宣言」と呼んでいる)には、刑罰に対する考え方と死刑廃止を求める理由が次のように書かれている(要旨)。 

 ①犯罪で命が奪われた場合、遺族が厳罰を望むことはごく自然なことである。一方で、生まれながらの犯罪者はおらず、多くは家庭、経済、教育、地域などにおけるさまざまな環境や差別が一因となって犯罪に至っている。そして人は、ときに人間性を失い、残酷な罪を犯すことがあっても、適切な働き掛けと本人の気付きで罪を悔い、変わり得る存在であることも、私たちは刑事弁護の実践で日々痛感する。刑罰は犯罪への応報にとどまらず、罪を犯した人の人間性の回復と社会復帰、社会的包摂の達成に役立つものでなければならない。 

 ②死刑は、基本的人権の核をなす生命に対する権利を国が剝奪する制度であり、日本は自由権規約委員会(自由権規約と呼ばれる市民的および政治的権利に関する国際規約の履行状況を監督する機関)や国連人権理事会から、廃止を十分考慮するよう求められていることに留意しなければならない。死刑制度を廃止する国は増加の一途をたどり、2014年12月の国連総会では「死刑の廃止を視野に入れた死刑執行の停止」を求める決議が採択されている。 

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最終更新:2019/12/18(水) 7:03
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