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芳根京子「私は頑固なところがある」 崩したくない自分のペース

2019/12/14(土) 9:00配信

オリコン

 現在22歳の女優・芳根京子。2013年にドラマ『ラスト▽シンデレラ』(▽=ハート)でデビュー以来、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のヒロインや、月9ドラマ『海月姫』、映画『累 -かさね-』でも主演を務め、第42回日本アカデミー賞では、新人俳優賞を受賞するなど順調なキャリアを重ねているように感じられるが「一作品一作品が常に戦い」と気を引き締める。

【画像】芳根京子が演じたヒロイン・千代野綾

 そう語る芳根が挑んだのが、アニメーション映画『ぼくらの7日間戦争』での声の演技。芳根はヒロイン・千代野綾に命を吹き込んだ。彼女にとって『ボス・ベイビー』以来2度目の声優挑戦となったが「なぜプロの声優さんじゃない私に声がかかったのか。その意味を考えたとき、綾という女の子になりきって、しっかり気持ちを表現することが重要だと思いました」と俳優として役に挑むアプローチ方法で全身全霊を込めた。

 その意味で、芳根が演じた綾には共感できる部分が多かった。それは「相手に思いが伝えられない」という特性。「私はすごく人見知りで、人と関わることを避けるような子どもだったんです。親に食べたいものも話せないぐらい」と苦笑いを浮かべる。そんな引っ込み思案だった芳根が、中学校で吹奏楽部に入ることになって、大きく気持ちが変わった。「新入生の頃、フルートをやる子が足りなくて、先生から声をかけてもらったんです。そのとき『私を必要としてくれている』とうれしくなり、そこから自分のことも話すようになりました。自分の話を聞いてくれる人がいるんだと思えたことも大きかったです」。

 綾も劇中、あるきっかけによって本音を言い合える仲間に出会い、自分自身が変わっていった。そんな綾に強く感情移入できた芳根は、アフレコで存分に思いをキャラクターに乗せた。「プロではないので」と恐縮していたが、芳根ならではのアプローチ方法で綾の戦いや成長を表現した。

 「7日間戦争」というタイトルの通り、登場人物たちは、世の中という枠組みに大きな戦いを挑んだ。芳根にとっての「戦いは」と投げかけてみると「わかりやすいことで言えばオーディションも戦いですし、オーディションに行く機会が減ってからは、一作品ごとが常に戦いだと思っています。特にオファーしていただいたということは、期待に応えなければ次はないし、それ以上の自分も見せていかないと先に進めないと思っています」と強い視線で語る。

 どの現場に対しても「望まれていることを120%で返そう」という気持ちで臨んでいる芳根。そこには彼女なりの譲れない部分もあるという。「私は結構頑固なところがあるんです」と苦笑いを浮かべると「現場で監督がOKと言ってくださったら、それが正解だと思っています。ただ、自分のなかで引っかかる部分があったら、それはしっかり伝えようと心掛けています。」。とは言いつつも、自分の思いが“わがまま”になってしまってはいけないという客観的な視点も大切にしているというところが芳根らしい。

 また、「頑固」という意味では、自身のペースを崩さないように心掛けているという。「高校2年生のとき、都立高校から通信制に学校が変わったんです。新しい学校は、校則も比較的自由で、髪を染めたり、ピアスを開けたりするのも大丈夫だったんです。事務所も、私が髪を染めたりするのかなと思っていたらしいのですが、私自身がそういうことに興味がなかったので、なにも変わらなかったんです。周囲がやっているからという理由で自分も……というのが性格的には嫌なのかもしれません」。

 「最近、撮影が終わるとホッとしてしまう自分がいました」と語っていた芳根。しかし本作では、アニメーションということで収録が終わっても手応えが感じられず、出来上がった作品を観るまでは「ずっと不安です」と心情を吐露。改めて「しっかりとお客さんのもとに届くまで緊張感を持続しなければいけない」と確認できた意義深い作品だと語っていた。(取材・文・撮影:磯部正和)

最終更新:2019/12/27(金) 10:30
オリコン

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