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コンプレッサーケースを使った1960年代の潜水時計を4万円台の日本製機械式で再現!

2019/12/14(土) 7:12配信

ウオッチライフニュース

 POWER WatchとLow BEATの総編集長を務める筆者がプロデュースするオリジナルの時計ブランド「アウトライン」で、2019年1月にリリースした“コンプレダイバー1960”のモチーフとなった1960年代のダイバーズウオッチについて書きたいと思う。

 そもそも本格的なダイバーズウオッチが登場するのは1950年代になってからだ。いまでこそ100mもの高い防水能力を備えた防水時計は、数万円のものから販売されているが、当時は現代のような優れた工作機械などはなかったため、すべて手作業で作っていた。そのため50m防水といえども簡単なものではなかったのだ。

 つまり、当時は高度な技術をもつ時計メーカーでしか作れなかったのである。そんななかで生まれた最も代表的なダイバーズウオッチが、皆さんもご存じのロレックスのサブマリーナだ。潜水時間を計測するための回転ベゼルを装備したスタイルは、今日のダイバーズウオッチにも受け継がれ、もはや代名詞と言える存在である。

 同時期にオメガとブランパンからも、それぞれシーマスター300とフィフティファゾムスという回転ベゼルを装備した同様のダイバーズウオッチが発表されているものの、当時独自に開発できたのは、これらほんの一部のメーカーだけだった。当時はそれだけダイバーズウオッチの開発が難しかったということだ。それが1950年代後半になるとダイバーズウオッチが各社から続々と登場するようになる。その背景にあったのがコンプレッサーケース(写真)の存在だった。

 ケースメーカーのEPSA社が1955年に特許を取得したこのコンプレッサーケースは、ケースにかかる水圧を利用して、水深が増すごとに密閉度を高めるというものだ。EPSA社はこれをスイスの各時計メーカーに供給。それによって多くのメーカーでもダイバーズウオッチの製造が可能になったというわけである。

 そして、様々なデザインのダイバーズウオッチが各社から登場したことはもちろん、なかにはこれをベースにさらなる高い防水能力を目指して、独自に開発するメーカーが出てくるなど、ダイバーズウオッチの開発が一気に加速したのだった。つまりこのケースの存在そのものが、ダイバーズウオッチの発展に大きく寄与したと言っても過言ではない。

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最終更新:2019/12/14(土) 7:12
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