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「左足ブレーキ」は踏み間違いに有効? 増加する事故で注目される運転テクニックとは

2019/12/14(土) 16:10配信

くるまのニュース

ペダル踏み間違えを撲滅できる? 左足ブレーキとはどんな運転法なのか

 2019年上半期(1月から6月)の交通事故死者数は1418人を記録し、全体では減少しているものの、75歳以上の高齢運転者による死亡事故件数(172件)は横ばい傾向だといいます。

【画像】やっぱり危険? 左足ブレーキがもたらすデメリットとは(10枚)

 とくに「ブレーキとアクセルの踏み間違い」による死亡事故は、75歳以下では全体の0.7%ですが、75歳以上になると11%にまで上昇します。

 そんななか、「ペダル踏み間違いにも有効なのでは」と一部でいわれているのが、「左足ブレーキ」です。はたして、左足ブレーキは事故減少に効果があるのでしょうか。

 左足ブレーキとは、右足をアクセル操作に専念させ、左足でブレーキ操作をおこなう運転方法です。自動車レースの世界においてはすでに有効な手法といわれており、多くのレーシングカーにおいて2ペダル化が進んでいることも相まって、主流となりつつあります。

 では、一般道の走行でもペダルの分業制を身につければ、ペダルの踏み間違えは減るのでしょうか。

 元レーシングドライバーの照屋孝明氏は、「左足ブレーキ」のメリット・デメリットについて次のように話します。

「左足ブレーキは、サーキットなどの競技的な状況下ではアクセルからブレーキへの踏み替えの時間が短縮でき、かつターボ車でよくあるパワーオンまでのタイムラグを減らすために、アクセルを戻し切らずにブレーキで荷重移動をおこなうことができるテクニックです。

 ただ、これはバケットシートやハーネスなどで体を固定していて、左足で支える必要がない状況下だから使えると思っています」

 現在のAT車の多くは、右足でブレーキを踏むことを想定してペダルが配置されています。ペダル自体が右側に寄っているため、左足で踏むことには適しておらず、正しい着座姿勢が取れずに、無理な体勢になって疲労が増える可能性もあるということです。

「一度、安全な場所で試してほしいのですが、左足による繊細なブレーキタッチは難しいものです。右足ブレーキで慣れた人にとって、最初は全然ブレーキのタッチがつかめず、ギクシャクしたブレーキ操作になってしまうと思います。

 とくにMT車を運転できる人は、クラッチペダルを踏む勢いで操作する癖が抜けきっていない人も多いようです。また、普段使い慣れていないので、とっさのときに思いっきり踏み込めない可能性もあります」(照屋氏)

 右利きの人が左手で箸を使うためには、かなりの慣れが必要なように、仮に左足ブレーキを日常の運転で使う場合は、かなりのトレーニングをしてモノにする必要があります。

 ちなみに、法的には左足ブレーキは違反ではありませんが、教習所では左足ブレーキを教えていません。

「でも、絶対にダメなテクニックというわけでもありません。日常的に左足ブレーキを使うのはおすすめできませんが、右足の補佐的に使用するのはアリかな、とも思います」(照屋氏)

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最終更新:2019/12/15(日) 15:55
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