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昨年は超大物の移籍が話題に…今年も“人的補償”が気になる季節

2019/12/14(土) 12:00配信

ベースボールキング

◆ ロッテと楽天が補償を熟考中…

 12月も半ばに差し掛かり、いよいよ2019年も残りわずか。あっという間に新年がすぐそこまで近づいてきた。

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 各球団が新シーズンに向けた準備を進めるなか、やはり気になるのが新戦力の動向。今週は松坂大輔が西武“復帰”の入団会見を行ったり、“メジャー帰り”の牧田和久が楽天への入団会見を行ったり、オリックスが大物助っ人アダム・ジョーンズの獲得を発表したりと、ビッグニュースが立て続けに舞い込んで話題を集めた。


 これから年末に向けて、各球団の動きも落ち着きがちなところではあるが、注視していきたいのがFA選手の“補償”だ。今年は美馬学(楽天⇒ロッテ)、福田秀平(ソフトバンク⇒ロッテ)、鈴木大地(ロッテ⇒楽天)の3人がFA権を行使して国内球団へ移籍を実現させたが、このうち美馬と鈴木には“補償”が発生する。


【FA補償・おさらい】

▼ Aランク(外国人選手を除くチーム内の年俸上位1位~3位)
・人的補償 + 年俸の50%相当の金銭
 or
・年俸の80%相当の金銭

▼ Bランク(外国人選手を除くチーム内の年俸上位4位~10位)
・人的補償 + 年俸の40%相当の金銭
 or
・年俸の60%相当の金銭

▼ Cランク(外国人選手を除くチーム内の年俸上位11位以下)
補償の必要なし


 今秋はこの“補償”制度を巡り、よりFA市場を活発にするためにも「撤廃すべき」との声も挙がったが、ひとまず今オフはこのままの制度でやり取りが進められていく。ちなみに、美馬と鈴木はBランクと見られ、ロッテと楽天は“人的補償”の対象外とする28人を選択した『プロテクトリスト』をすでに交換しているという報道も。結論までそう時間はかからないかもしれない。


◆ 昨年は史上屈指の“大物”が移籍
 
 思い返して見ると、1年前はこの“FA補償”が大きな話題を集めた。

 2018年12月20日、西武が巨人から内海哲也を人的補償として獲得したことを発表。巨人一筋15年、長らくエースとしてチームを支えてきた男の突然の移籍は、野球ファンの間に大きな衝撃を与えた。

 しかも、それはまだ序章に過ぎない。年が明けた2019年1月7日、今度は広島が巨人から長野久義を人的補償として指名。ドラフト指名を2度蹴って“巨人愛”を貫いた男も思わぬ形でチームを去ることになり、特に巨人ファンからは悲しみや怒りの声が噴出した。


 こうして例年以上に注目を集めた“FA補償”だったが、いま彼らの今季を振り返ってみると、内海はメジャー挑戦のため退団した菊池雄星に代わる先発左腕として期待を受けながら、移籍1年目はケガに苦しんで一軍登板ゼロ。リーグ連覇を成し遂げたチームのなかで存在感を発揮することができなかった。

 また、引き抜かれた丸佳浩の代役として指名された長野久義も、春先からなかなか状態が上がらずに出場機会を増やせず。プロ10年目にして初めて出場数が100試合を割り、72試合の出場で打率.250と結果を残せず。キャリア最少の45安打・5本塁打とこちらも期待に応えることができなかった。


 かつては若手有望株を狙うのがトレンドだった時代もあったが、人的補償の移籍を機にブレイクした成功例が出始めると、今度はベテランや功労者までプロテクトが回らなくなり、昨年のような大物選手の移籍が実現することも。

 果たして、今オフもあっと驚くような移籍はあるのか……。ロッテ・楽天の動向から目が離せない。

 
文=尾崎直也


◆ 過去の「人的補償」移籍選手まとめ

<1995年>
・川辺忠義(巨人⇒日本ハム)
 =河野博文の補償


<2001年>
・平松一宏(巨人⇒中日)
 =前田幸長の補償

・ユウキ(近鉄⇒オリックス)
 =加藤伸一の補償


<2005年>
・小田幸平(巨人⇒中日)
 =野口茂樹の補償

・江藤 智(巨人⇒西武)
 =豊田清の補償


<2006年>
・吉武真太郎(ソフトバンク⇒巨人)
 =小久保裕紀の補償

・工藤公康(巨人⇒横浜)
 =門倉健の補償


<2007年>
・赤松真人(阪神⇒広島)
 =新井貴浩の補償

・岡本真也(中日⇒西武)
 =和田一浩の補償

・福地寿樹(西武⇒ヤクルト)
 =石井一久の補償


<2010年>
・高浜卓也(阪神⇒ロッテ)
 =小林宏之の補償


<2011年>
・藤井秀悟(巨人⇒横浜)
 =村田修一の補償

・高口隆行(ロッテ⇒巨人)
 =サブローの補償


<2012年>
・馬原孝浩(ソフトバンク⇒オリックス)
 =寺原隼人の補償

・高宮和也(オリックス⇒阪神)
 =平野恵一の補償


<2013年>
・鶴岡一成(DeNA⇒阪神)
 =久保康友の補償

・一岡竜司(巨人⇒広島)
 =大竹寛の補償

・藤岡好明(ソフトバンク⇒日本ハム)
 =鶴岡慎也の補償

・脇谷亮太(巨人⇒西武)
 =片岡治大の補償

・中郷大樹(ロッテ⇒西武)
 =涌井秀章の補償


<2014年>
・奥村展征(巨人⇒ヤクルト)
 =相川亮二の補償


<2016年>
・金田和之(阪神⇒オリックス)
 =糸井嘉男の補償

・平良拳太郎(巨人⇒DeNA)
 =山口俊の補償


<2017年>
・尾仲祐哉(DeNA⇒阪神)
 =大和の補償

・高木勇人(巨人⇒西武)
 =野上亮磨の補償


<2018年>
・内海哲也(巨人⇒西武)
 =炭谷銀仁朗の補償

・竹安大知(阪神⇒オリックス)
 =西勇輝の補償

・長野久義(巨人⇒広島)
 =丸佳浩の補償

BASEBALL KING

最終更新:2019/12/14(土) 12:00
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