ここから本文です

キムタクほど「現代の東京」を体現する俳優はいない――「グランメゾン東京」から考える、ドラマ・ロケ地の変遷

2019/12/15(日) 8:30配信

アーバン ライフ メトロ

テレビドラマ界のスーパーヒーロー

 2019年秋のドラマといえば、TBSテレビ系『グランメゾン東京』(日曜21時)は話題作のひとつ。木村拓哉・主演ということでも注目を集めました。

【人気ドラマ】『グランメゾン東京』は何位? 2019年秋のランキング推移

 彼は1990年代に主演した『ロングバケーション』『ラブジェネレーション』でその地位を確立しました。平均視聴率は前者が29.6%、後者は30.8%という、現在からすれば驚異の数字です。ましてその後の主演作『HERO』では、さらに34.3%という数字を叩き出します。まさにテレビドラマの世界のヒーローでした。

『グランメゾン東京』は、かつてパリの三ツ星レストランで修業を積んだ木村拓哉演じる尾花夏樹が同じレストランで修業を積んだ京野陸太郎(沢村一樹)とともに独立し、パリに自分のレストランを開店します。そして二ツ星を獲得するまで順風満帆ですが、日仏首脳会議で提供した料理にアレルギー食材が混入したことで、転落の道を辿ります。

 このドラマは主人公・尾花の復活劇ともいえるでしょう。舞台は東京、彼はそこでパリで出会った早見倫子(鈴木京香)とともに「グランメゾン東京」を開店するのです。物語の展開はミステリー的な要素にも溢れていて、フランス料理の蘊蓄(うんちく)も含めて筆者が関心を寄せる理由のひとつになっています。

 ロケはパリでも行われていますが、「グランメゾン東京」のあるビルは東京・日本橋ですし、ライバル店の「gaku」は渋谷区猿楽町(さるがくちょう)にあるフレンチ料理店を使っているそうです。

 ロケ地は豊洲、住吉、浦安などの湾岸エリアのほか、浅草、銀座、八重洲、池袋、練馬などで行われているようで、とくに湾岸エリアに集中しているわけではなく東京都内に分散しているようです。

湾岸エリア、渋谷、六本木……変わりゆくロケ地

 ちなみに『ロングバケーション』は1996(平成8)年、若いピアニストと売れないモデルとの偶然の同居によって始まる恋愛物語でした。当時は、OLは月曜夜には(自宅でロンバケを視聴するために)街から姿を消すとか、男性がピアノを習い始めるとか、「ロンバケ現象」ともいわれる社会現象が巻き起こったと言われています。

 同作は湾岸エリアを中心に渋谷、六本木、広尾、中野などの東京各所を効果的に交えていました。主人公は江東区の新大橋に居住しているという設定。ほかに印象的だったのは、主人公の通う芸術大学が立教大学を使っていたこと。

『ラブジェネレーション』(1997年)では、やはり湾岸エリアを中心に渋谷、広尾、恵比寿、新宿などを交えてという形でした。こちらの主人公は港区芝浦に住んでいます。個人的にはファーストシーンの渋谷駅東口での主人公の男女ふたりの出会いが記憶に残っています。

『HERO』(2001年)はどうでしょうか。もちろん湾岸エリアはでてきますが、2001(平成13年)ですからバブルの名残も消えかけた頃です。この作品では『ロングバケーション』『ラブジェネレーション』に比べると、さらにロケ地は都内各所に分散していきました。

1/2ページ

最終更新:2019/12/16(月) 13:26
アーバン ライフ メトロ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事