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トヨタ連合「1600万台」も、数合わせでは意味がない章男社長の仲間作り

2019/12/15(日) 11:56配信

ニュースイッチ

CASE対応は緩やかな関係の方がいい

 トヨタ自動車が電動化や自動運転といった次世代技術の深耕に向けて、提携戦略を加速している。2019年はスズキとの資本提携やSUBARU(スバル)への追加出資など、矢継ぎ早に施策を展開。潤沢な資金で攻勢をかける巨大IT企業や強い技術を持つベンチャー企業との戦いに備え、陣営づくりを急ぐ。志をともにする仲間との協業を深め、激しさが増す次世代技術の覇権争いを勝ち抜く構えだ。

最高益トヨタを支える力、整理すると4点に集約される

 自動車産業には「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」と呼ばれる大波が押し寄せ、生き残りをかけた合従連衡が世界的に広まっている。10月には欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と仏グループPSAが経営統合で基本合意した。

 「(CASEへの対応は)1社では何もできない」。豊田章男トヨタ社長が指摘する通り技術開発はもちろん、膨大な開発費を単独で負担するのはトヨタとはいえ厳しい。CASEでは基盤技術の共同開発でコストを抑えつつ、川下の車両を使ったサービスなどで差別化につなげる考え。

 スズキとは従来の協業関係をさらに発展させる形で資本提携を締結。小型電気自動車(EV)の開発や、スズキに一日の長があるインド市場での連携を加速する。スバルに対しては出資比率を20%に引き上げ、持ち分法適用会社にした。自動運転やEV開発で連携を深めつつ、スバルが得意とする全輪駆動(AWD)の知見を習得する。

 完全子会社の日野自動車とダイハツ工業、少額出資するマツダにスズキ、スバルを加えるとトヨタ連合の総販売台数は年1600万台を超える。だがトヨタ首脳はCASEへの対応に関して「提携による単なる数合わせではいけない」と認識。地域や機能ごとに必要な分野で相互補完し、シナジーの最大化を模索する。トヨタは資本の強い結びつきを前提とした提携でなく、業務提携や少額出資という緩やかな提携で陣営を拡大し、新たな時代に挑む。

日刊工業新聞名古屋支社・長塚崇寛

最終更新:2019/12/15(日) 11:56
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