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アルミがシャオミで1万円台、激安スーツケースを1年使って

2019/12/15(日) 17:00配信

BCN

 フェチなのかもしれない。アルミのスーツケースだ。めちゃめちゃ円高だった頃、アルミのリモワを大中小と一気に三つも個人輸入し、現在も使い回している。本社のあるケルンまでほど近いデュッセルドルフ空港では、年季の入ったボロボロのリモワを何度か目撃した。アルミだからこその存在感。あこがれだ。永く使ってくたびれてくると、独特の風合いが出てくる。ヘコミも傷も思い出の一つ。国内外を問わず、アルミのスーツケースで旅に出ると気分が上がる。やっぱりフェチなんだろう。



 ところでシャオミ。つい先日、1億800万画素のカメラを搭載するスマートフォン(スマホ)を発表し、日本市場への本格的参入を高らかに宣言した。同時に、活動量計や炊飯器などの製品も日本で発売するという。

 驚いたのは、アルミのスーツケースも含まれていたことだ。実はこのスーツケース、たまたま昨年の秋に中国から輸入して現在も使っている。まさかこれが日本でも発売されるとは思ってもみなかった。日本では間もなくアマゾンで発売するようだ。せっかく1年も使っていたので、購入の参考になるよう使用感をまとめておく。

 まず、なぜリモワから浮気してシャオミのアルミスーツケースを買ったのか。安かったからだ。記録を見返すと、21196円のところ、セールで15046円。激安だ。中国の通販サイトで購入したが送料は無料。10日ほどで届いた。製品名は、「Xiaomi 20-inch Metal Travel Suitcase Universal Wheel」。日本での名称は「Xiaomi メタルキャリーオンスーツケース 20インチ」だが、いずれも同じものだ。
 

 最近はリモワそっくりで安い“ナンチャッテリモワ”を時々見かけるが、こちらは全くのオリジナル。雰囲気はどことなくゼロハリバートン風だが、デザインは悪くない。キャスター込みで縦551×横383×厚さ203mmと、機内持ち込みサイズ。容量は31Lで、ざっくり言えば、3~4泊の旅に合う大きさだ。

 ただし、LCCを使う空の旅では、注意が必要。持ち込み荷物の横幅が360mmまでの所もあり、場合によっては、別料金を取られ預け入れを求められる可能性もある。

 さらに問題は重さだ。付属のディバイダー(仕切り板)も含む重量は、実測で4.17kg。エアアジアなどでは、持ち込み荷物の制限が7kgなので、少し荷物を入れたらすぐ重量オーバーだ。荷物の追加料金を払いたくない格安LCCの旅なら、アルミスーツケースは家に置いて出た方が無難だ。
 

 日本での価格は、税別1万7900円。リモワで30Lクラスだと、軽く10万円を超える。下手すると、シャオミの10倍近くは散財する覚悟が必要だ。似たような製品が税込み2万円前後なら、依然として激安といっていいだろう。

 作りはしっかりしている。特に、キャリーハンドルの出来は上々。引き出しやすく引っ込めやすい。正直言って、リモワよりも使用感がいい。一番壊れやすいのはキャスターだが、1年間国内外の旅で使ってみて今のところ全く問題はない。動きもスムースだ。転がしている時の音もあまり気にならない。

 内張りの布もしっかりしている。リモワだと開閉時に布を挟み込んでしまうことが多いが、シャオミは挟み込まないような余裕を持たせた、優れた構造を採用している。よく研究して作っている印象だ。
 

 不満もある。TSAロックの形状だ。これまで不意に開いたことはなく、自体の強度は十分にありそうだが、ダサイ。本体に比べ質感も劣っている。はがれて取れたりすることが多いTSAロックのロゴマークについては、1年使っても無事だった。

 もう一つの不満は内装のベルトだ。下で1カ所固定、上で2カ所固定のY字型になっており、荷物を十分におさえられないこともあり、かなり使いにくい。取り付け部分金具の形状も悪く、ベルトが少しよじれてしまう。無理に荷物を入れてパンパンにする場合は、ベルトで荷物を締め付けて何とか蓋を閉じることもある。取り付け部の強度は重要だが、やや不安だ。
 

 シャオミでは、ハードウェア事業全体の純利益を「5%以内」に留めているという。スマホも炊飯器も活動量計も確かに安い。記者発表の会場では、普段無愛想な記者たちから驚きの声が漏れたほどだ。このアルミスーツケースも、多少の不満はあるものの、総合的に考えると十分に高品質で安く、コストパフォーマンスに優れている。アルミのスーツケースに多少の興味があるなら、試してみても損はないだろう。(BCN・道越一郎)

最終更新:2019/12/15(日) 17:00
BCN

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