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【長期テスト】マクラーレン720S(2) シルバーストン・サーキットでの出来事

2019/12/15(日) 10:50配信

AUTOCAR JAPAN

積算1831km マクラーレン720Sで雪道を走る

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
マクラーレン720Sを長期テストで乗っていると、ロードテストでは見えなかった部分も見えてくる。降り積もった雪の日の運転などは典型。

【写真】マクラーレン720S (42枚)

ピレリ・ソットゼロというスタッドレスタイヤとの組み合わせは素晴らしいものだった。ほとんどスリップすることなく、郊外の道も走り回ることができた。その後、ノーマルタイヤを履いた4輪駆動のSUVでは、そろそろと走る羽目になったのだけれど。

積算2394km ミッション・モータースポーツ

長期テストのマクラーレン720Sを、サーキットへ持っていく予定は当分ないはずだった。クルマはテスト評価中だし、スタッドレスタイヤを履いていたから。シルバーストン・サーキットの近くへ行くこともなかったはず。

しかし今回の走行会は、いつもとは異なった。「ミッション・モータースポーツ」という、身体障害を持った人のリハビリなどを支援する、慈善団体が主催のものだったのだ。わたしもこの団体には少しながら関わっている。

この団体は軍隊活動の中で負傷した元兵士やその家族などを支援するもの。身体的な障害だけでなく、精神的に苦しんでいる人も少なくない。

活動信念は「レース・再訓練・復帰」で、設立から7年足らずの間に、150名近くの保護受給者の再雇用へとつなげている。また幅広いプログラムを通じて、1700名以上の就職も支援してきた。

ウェットのサーキットはスタッドレスで

少し広告になってしまったが、せっかくマクラーレンという面白いクルマを持っていのに、サーキットタクシーをしないわけにはいかない。身障者の場合、もしかするとスーパーカーに乗る機会は一生来ないかもしれないのだから。

今回は素晴らしいイベントだった。マクラーレン・セナにポルシェ918スパイダー、新しいフォードGTが1つのガレージからやって来た。更にフォード・ヨーロッパからはピックアップのラプターがやってきて、プロモーションも行った。

わたしの自宅にあったクルマは、マクラーレンの720Sか娘が乗っている1.0Lのトヨタ・アイゴ。この内容でアイゴで向かうわけにはいかないだろう。

シルバーストンに着いた720Sは人気者だった。足を引きずりながら、車椅子を走らせながら、障害を持つ人たちが集まってくる。助手席に座る人たちへ、サーキット用のタイヤではなくスタッドレスタイヤだと告げなければならないことには、心が痛んだけれど。

720Sはコースへ出ると、回転数を6000rpm以下に抑えつつも、実は他のクルマを圧倒する走りができたのだ。その日のシルバーストン・サーキットはかなりのウェット。周りがスリックのようなタイヤで苦労する中、マクラーレンのスタッドレスはウェットタイヤのようなもの。

ル・マンも走るレースドライバーは、フォードGTをドライブしていたが、マクラーレン720Sが圧倒的な速さで走る様子に信じられなかったようだ。彼にスタッドレスタイヤのことを話すと納得していた。そうでなければ、チームメイトに誘ってもらえたかも。

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最終更新:2019/12/15(日) 10:50
AUTOCAR JAPAN

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