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iPS細胞事業の予算巡る騒動で話題 厚労省「医系技官」とは?

2019/12/16(月) 18:21配信

THE PAGE

 iPS細胞を再生医療に応用させる事業に対して、安倍政権が一方的に予算打ち切りの方針を示し、その後、一転して予算継続が決まったことが波紋を呼んでいます。iPS細胞の研究をリードする京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授は、予算削減が密室で決められているとして政府に対して透明性の高い議論を行うよう求めています。

 今回の予算打ち切り騒動の中心人物は厚労省の審議官と言われていますが、その人物は、医系技官という厚労省の中でも特別な立場にある職員です。実は、この職員が京都にいる山中氏に打ち切りを通告に行った際、安倍首相の補佐官と不倫出張しており、山中氏との面談の場に補佐官も同席していたというスキャンダル報道が出ているほか、山中氏に対して「iPS細胞への補助金など私の一存でどうにでもなる」と恫喝とも取れる発言をしていたとの報道もあります。あくまで報道ですので、現時点で真偽の程は分かりませんが、もし一連の流れが本当だとすると、この職員は官邸の力をバックに、一介の公務員という枠を超えて、日本の研究開発にかなりの影響力を行使していたことになりますが、医系技官とはそもそもどのような職種なのでしょうか。

高い専門性生かし、政策決定に大きな影響力

 中央官庁の職員が、幹部候補生となるキャリア組と、そうではないノンキャリア組に分かれていることはよく知られています。しかし、こうした枠組みとは別に、専門分野によって事務官、技官という区分もあります(霞が関の現場では行政官、技官という呼び方もよく使われます)。事務官は一般的な行政事務を行う職員であり、人事異動も幅広く行われますが、技官はそれぞれの専門分野を生かした採用ですので、専門分野を中心とした人事異動になることがほとんどです。

 一般的に重要な政策決定などの業務には事務官が従事するケースが多いのですが、厚労省など専門性の高い一部の官庁では、技官が政策決定において重要な役割を果たしています。特に厚労省の場合には医系技官が大きな影響力を持っているとされます。

 医系技官は医師免許や関連分野での博士号などを取得した人が多く、それぞれの分野に精通しています。高い専門性を生かして、研究開発行政や医薬行政をスムーズに実施する役割が期待されており、今回、話題になっている職員も医系技官であり、医大を卒業し、後に医学博士を取得しています。

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最終更新:2019/12/16(月) 18:21
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