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米中交渉妥結、肯定的だが…来年の成長率展望を変えるほどではない

2019/12/16(月) 22:37配信

ハンギョレ新聞

不確実性の解消に役立ち、経済心理を改善 だが報復関税の撤廃は極めて制限的 すぐに輸出に与える影響は小さく 韓銀の上半期金利引下げの可能性は低下 株式市場では株価上昇の期待高まる

 米国と中国が貿易交渉で「第1段階の合意」に達し、韓国の輸出と経済全体に肯定的な影響を及ぼすだろうという期待が大きい。株式市場では株価上昇への期待心理が大きくなり、債券市場では韓国銀行が上半期に追加金利を下げず、もうしばらく見守るだろうという方向に重点を置いている。だが、経済専門家らは今回の合意の影響は直ちに来年の経済展望を見直すほどではないと評価している。

 米国は今回の合意で、12月15日から1600億ドル分の中国輸入品に15%の関税をかけることにした計画を保留した。従来の追加関税については、9月から1200億ドル分に課した15%の関税を7.5%に下げることにした。しかし、2500億ドル分を対象に2018年7~9月からかけてきた25%の追加関税は引き続き課される。対外経済政策研究院のヤン・ピョンソプ世界地域研究センター所長は15日、「米中間の関税報復がこれ以上は起こらないという点で心理的安定の効果があるが、米国が課した追加関税を全て撤回し、以前の状態に戻れればようやく韓国の輸出に可視的な影響を及ぼすだろう」と見通した。米国は中国が合意を履行するのをみながら追加関税を段階的に廃止するものと予想される。

 ヤン所長は、金融サービス市場の開放、知的財産権の保護強化、技術移転の強要禁止などを盛り込んだ今回の合意が、「中国の開放度を高めるという点で肯定的な影響がある」とし、人民元安への誘導を抑制するという合意は人民元高につながり、ウォン‐ドル相場下落(ウォン高)の要因として作用する可能性があると見通した。野村証券は現在、1ドル当たり6.97元の人民元の価値が1ドル当たり6.7元台に上昇するだろうと予想した。

 中国は今後2年間、農産物やサービスなどで対米輸入を2千億ドル増やすことにした。農産物やエネルギーの割合は大きいが、中国が韓国から輸入した商品を米国から輸入することになれば悪影響もありうる。

 韓国金融研究院のチャン・ミン先任研究委員は、「輸出企業の心理が回復し、対中国貿易量が増えるにつれ、輸出増減率も反発するだろう」と述べた。しかし、「来年の成長率の展望は修正するほどではない」と付け加えた。韓国金融研究院は先月5日に発表した来年の経済展望で、「グローバル景気と世界貿易の鈍化が改善され、来年の総輸出は2.9%増え、実質経済成長率は2.2%になるだろう」と明らかにしている。

 債券市場では、米中間の合意で韓銀が上半期に基準金利を追加で引き下げる可能性が低くなったと見ている。米中貿易交渉の妥結が見送られ、反落していた市場金利は13日に3年満期の国庫債金利が年1.402%で、前日より0.02%ポイント上昇するなど反発した。

 株式市場にも株価上昇への期待感が広がっている。KB証券は「米国と中国政府の公式な交渉妥結宣言があり、第1段階の貿易交渉合意文が作成されれば、KOSPI指数は来年第1四半期に2300水準まで高まることもあり得る」と見込んだ。

チョン・ナムグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2019/12/16(月) 22:37
ハンギョレ新聞

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